今回はラリーカールトンです。高校生の頃憧れたなあ。フュージョンミュージック隆盛期に、この人とリーリトナーは同じギター(ギブソンのES335)を持ち、アマチュアの羨望を浴びまくったのです。
自分はリーリトナーより断然ラリーカールトン派だった。だって、リトナーの方はダイナミクスをあえて抑えていたようで、どうしても無機質に感じてしまったもの。
対して、カールトンはニュアンスの塊。特に近年のプレイは円熟味を増して、本当に手だけで繊細なクリーントーンから、力強い歪までをコントロールしきっている。若い頃の演奏でも「昨日の夢」みたいなバラードでは、それが如実に表れている。
あと、ペンタにドレミ、ブルーススケールが基本の自分のような永遠の初心者にとっては、難しい和音をバックにしながら、歌うようなソロを弾く彼がムチャクチャ輝いて見えるのです。
スティリーダンの「滅びゆく英雄」の間奏のギターソロはまさにそれで、音自体は拾えても、「なぜそういうメロディーが浮かぶのか?」が全然わっからん!
動画は若い頃の名演の一つ、クルセイダーズの「スパイラル」。途中から難しいコード進行の中を泳ぐようなアドリブは、特筆もんです。若い分キレキレなのもすげえ格好いいっす。