大当り確率の下限が1/500だった時代がある。約15年前のことだ。
金太郎飴状態のスペックで機種のマンネリ化でファンに飽きられたのか、営業努力の欠如が理由だったのか? とにかくホールは経営に困り、それを受けた形でそれまでの1/360で確変突入率50%の内規が変更された時期のことだ。

このスターウォーズZFは初当りを下限の1/500にする代わりに確変を68%まで上げた、当時としては最も荒い機種仕様だった。
ええ、自分もこのタイプはやりましたよ。「新しい機種が出たら、人柱になって出方を検証するのも誌上プロの努めかな」と、嫌々ながらね。

初打ちは似たスペックの大ヤマト(これは当時必勝ガイドがやっていた「シマ占拠」という企画だった)、次いでもう少しだけマイルドなおそ松くん(以前この回顧録で書いたように右打ち)だったっけ。

ハマリも爆烈も経験して、「低換金では無策で回る台を探すだけだとしんどい」これが結論でしたが、このスターウォーズはワープを狙う効果がデカくて、ハマリを覚悟するだけの価値もある。
ちょうどぽち。君から「隣町におあつらえ向きの店があるよ」とお座敷をかけてもらい、車に乗せてもらいプチ遠征へ行きました。

やっぱりハマリましたねえ。いきなり初打ちで千回とかあったし。それでも、千円40個くらいはあったからかな? 一応プラスで終えました。コンテンツにあまり興味が無かったので、以後に追うことはありませんでしたが。
あっ、その店の景品交換所は、自分のかつてのホームグランドであるN店でヌシとして君臨していたTさんがやってました。
オープン後に打っていたら、「よおっ」と巨体のオジさんに声を掛けられて、「あらまあ」ってな具合。「あの人が替え場にいたら、さすがに強盗も来ないよな」と、ぽち。君と二人、帰りの車の中で笑ったものです。

それから、自分は昔必勝ガイドで「勝者に学べ」という対談ページを連載していました。それで、10年以上続いた中でもベスト3に入るインパクトがあったヒヒーンさんというパチプロさんも、この機種はご用達でしたね。
普通は縦に二本ある生命クギを直接通すストロークなんですが、彼はもっと上の釘に強くぶつけて、跳ね返りの合わせでもっと回していたそうです。
誰も注目していなかった湘爆H33という甘デジとこのスターウォーズで、旅打ちしながら一千万の収支をあげたヒヒーンさん。天賦の才を持ちながら、飄々とした人間性というギャップ。
彼からはその頃「電チューはみんな狙うのに、なんで羽根モノのハネは狙わんのですか?」とこともなげに言われたのも衝撃だったっけ。
素直に尊敬し、年は下でも憧れたもんです。