パチスロメーカーの山佐および山佐産業が、遊技機の開発および販売を含む遊技機関連業務を、2020年12月1日から「山佐ネクスト株式会社」に集約すると発表しました。

プレスリリースによりますと、遊技機事業をグループ内で再編するとのこと。この再編に伴い、山佐株式会社は引き続き製造業者として事業を継続しますが、山佐産業株式会社は遊技機事業から撤退するとのこと。

最近は機種のタイプ分けをしなくなりましたが、筐体写真の下皿部分に「山佐A-ST」などと書いていたので感慨もひとしおです。集約が進んだら「山佐ネクスト 6-AT」とかになるのかしら。歴史のあるパルサー系やプラネット系は「山佐」であって欲しいなとか思わされます。

グループ内で再編というように、山佐グループは多角経営をしています。遊技機製造のほかに、航空機のリースやエネルギー供給事業、住建事業も手がけています。そこで、山佐の完全子会社である山佐ネクストは、遊技機の開発、製造、販売を主要事業として、佐野詳一氏が代表取締役社長を務めるそうです。

○山佐で思い出の発表会

このプレスリリースを読んで思ったのは、パルサーシリーズ生みの親の佐野慎一氏ではないんだということでした。記憶違いかもしれませんが、佐野詳一氏は佐野慎一氏のご子息か、血縁関係だったかと思います。私のような下々の者は、佐野慎一氏も佐野詳一氏も、新機種発表会で一方的にお見かけしかしていなので詳しいことは分かりませんが(笑)。

このお二方が同じ場で登壇したのを拝見したのは、2012年の『パチスロ銀河鉄道999』の発表会のことでした。この発表会、とても印象に残っているのです。うん、出産開けで初めて公の場に出てきたリア・ディゾンも見られた。

佐野詳一氏は副本部長(当時)として機種の魅力を説明し、佐野慎一氏は山佐の代表取締役としてのスピーチをされました。そのスピーチがパチスロマニアの心をくすぐったのです。

普段は開発ルームに籠ることばかりで、このような場は慣れていませんが……この『パチスロ銀河鉄道999』は、社員一同が努力を重ねて作ったものです。メディアの皆様におかれましては……(しばしの沈黙)……思ったことをお好きに書いてください。

記憶を元にしているので正確ではありませんが、このようなニュアンスで仰ったのです。普通ならば「メディアの皆様におかれましては、この機種が盛り上がるようにご助力を」というテイストになります。しかし、そうではありませんでした。開発者目線で実直な意見が聞きたい。次の開発に活かしたいという姿勢と感じられました。

 

普通の人から見れば大企業の社長さんですが、私のようなパチスロマニアにとっては面白い機種を作ってくれる開発者というリスペクトのほうが強いのです。なんせ『ニューパルサー』を作った方ですから。今でも開発ルームに籠ることを含めて、開発者魂を失っていなかったことが嬉しくてならなかったのです。

まあ「好きに書け」と言いながらメディアに鋭い目を向ける方もいたりしますけどね。どのメーカーの誰とかいう質問は受け付けません(笑)。この日のスピーチが、そうでなかったことは伝わっているかと思います。というわけで、山佐ネクストに集約されても、佐野慎一氏の作った機種も打ちたいな。そう思った次第です。

 

参考:グリーンべるとWeb「山佐、パチスロ関連業務を「山佐ネクスト」に集約