ショヘーイが決断し、ブルーのユニフォームに袖を通し、ナショナルリーグに移籍した。

エンゼルス残留を最後まで考えていたのではないか。高額選手であるがためのアレコレは彼を悩ませたと推測する。契約金額のほとんどを繰り延べ式にし、浮いた金で補強するよう求めたという。勝つこと、そしてドジャースの、ひいては野球そのもののためにというシンプルにして壮大な想い。

球界屈指の強打者トラウトと大谷がいたチームだが、アナハイムの球場は空席が目立っていた。それが「何故なのか」が浮かび上がる移籍であった。

映画『ショーシャンクの空に』でモーガン・フリーマン演じる囚人レッドが、見事に”成し遂げた”アンディを「彼は自由に飛ぶべき鳥だったんだ」と振り返る。何かがバチーーッとはまって、輝くという事は確かにある。稀代のメガスターの舞台は一体どこなのか──。

全ての道はドジャースに通ず

結果、子どもの頃の夢をドラマチックに叶えたわけで、以前、映画化されると書いた際に、大谷を語るのはおそらくマイク・トラウトだろうとしたが、ここで彼を語る上で絶対に欠かせない人物に置き換わる。水原一平氏の献身なくして、今の彼はないからだ。数々の素晴らしい意訳、大谷の持って生まれたチャームを拡大させた功績。

水原氏は多くを語ることはないだろうが、彼しか見た事のない大谷の姿を、いつか、何十年か経った時に見せてほしい。私が生きている間にはないだろうが、映画化されると書いてすぐにドキュメンタリー映画が公開されたので、まっきゃんの予言としてここに書き残しておきたい。

適材適所という言葉がある

エンゼルスのネビン前監督は指揮官に全く向いていなかったが、選手にそっと寄り添うような面があった。聞けば苦労人であったという。だからこそマイナーにいる選手に少しでも機会を与えたいと考えていた節がある。もしもメンタルケアの部門があるのなら、そちらについた方がいいタイプだろう。

これまで見てきた中で、日米の野球観戦の違いをハッキリと感じた場面がある。夏休みで来たと思しき男子たちが「かっとばせ~オ~タニ!! 」と声援を送っていた。するとその打席で大谷選手はホームランをかっ飛ばしたのだった。彼には「応援」が何よりも力になるのだなと感じた瞬間だったが、男子たちの周囲、つまり現地のアメリカ人たちは冷ややかな目で彼らを見ていた。「日本人さめるわ~」といったまなざしである。

アナハイムのファンはのんびり観戦派が多い。ヒリついた秋を過ごすためには?という判断もあったように思う。それまで東海岸が野球に熱いと思っていたが、ドジャースは元々ブルックリンが本拠地であったせいなのか、ファンはヤンキースに勝るとも劣らない熱を持っているようだ。ドジャースタジアムでは「かっとばせ~」のコールに呼応するファンがいるといいなと思う。

山本投手を呼び込み、大谷GMと揶揄される、いわばヒール役も辞さず、ビッグマーケットに所属するという自覚。大谷選手は相当な覚悟を持って移籍した。

ここでプロレスの話だが、狂乱の貴公子ネイチことリック・フレアーの殿堂入りスピーチをふと思い出す。ストーンコールドに壇上からこう語りかけた。「スティーブ、キミならわかるだろう」と。トップにいる者はいつも孤独なんだと。

彼にしかわからない孤独の中、ただひたすらに進むだろう。冒頭に書いたレッドのモノローグではこう続く。

 光り輝くその羽

 飛び立つ時

 俺たちの心まで喜びに満ちる──

さぁ、パチンコ業界はどうすればいい。最早パチンコの楽しさを訴えるスターの存在ではなく、内部の話ではないか。パチンコが、パチスロが好きで、面白い台を作りたい!そういった情熱が先行する世界でありますように。

さて、パチンコをしこたま打って、2023年が終わる。そしてドジャースタジアム観戦への貯玉が始まろうとしている。今の調子じゃ「ドヒャー」な結果になるかも知れないが、こんな風に「楽しみ!」だと思える何かを、業界からも出してほしい。

12月も揉み、去年と違って今年は年間収支マイナスに沈むも、純粋に楽しめた1年であったと自信を持って言える。こうやって負けたって楽しかったと言えるプレイヤーが増えるといいと、書き続けよう。それが私の場所だと思うから。

5万円近くのマイナスから、6万円近くプラスになって、からのワチャワチャ。相変わらずのジェットコースターさ。でも今年はまだ数日残ってるしと巻き返し宣言しつつ

よいお年を!

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