ぱちんこ閑話休題

はい皆様!今月も社会的不適合オッサンのコラムへようこそ!毎度おなじみCRAナカムラでございます。

三洋一強

関西で初めて店長になり、新台の選定や各メーカー営業マンとの交渉も任されたのは、今から約18年前。当時はバリバリ三洋海帝国がパチンコ業界を制圧しており、まさに独裁政権。三洋様こそ正義!三洋様こそ法律!全ては三洋様の仰せのままにっ!そんな状態に待ったをかけたのが、長年の三流メーカー扱いから「CR必殺仕事人」で世間をザワつかせた後に「CRウルトラセブン」のヒットで下剋上しつつある京楽。SANKYOは常に高クオリティで準主役を張り、平和は絶好調迷走期で事故りまくり、西陣・ニューギン・ダイイチは名バイプレイヤー、高尾・マルホン・藤商事・豊丸は独自路線という名の…むしろ墜落しないのが不思議なくらい超低空飛行、サンセイは四流or五流の論外。え?奥村?居たの? さらに銀座なんて知らないホールもあったくらい。
そんな力関係が強烈に働いていて、当然ながらホール側もメーカーによって態度が変わりまくるのである。

マルホンの営業体制はエグかった

色々とおもひでを語る前に、まず最初に特筆すべきはマルホン!大して売れてないメーカーとは言え、近畿二府四県をカバーする営業マンは…なんと驚愕の2人っ!今はどうなってるのか知らないが、当時は2人でやってたのよww どこの個人商店やねんww ってレベルの話だが、販社販売を含めてこれでやってたのは紛れもない事実だった…らしい。
大阪市内のショールームで台を見せてもらった時の世間話で、営業マンが言うには…当日の夜から3泊4日の車中泊のみで和歌山→奈良・滋賀→京都・兵庫に台を見せに行くなんてザラだとか。ちなみにそんな体制なので、マルホンのショールームは基本無人で「勝手に入って勝手に打って、勝手に無料自販機で何か飲め」というスタイルだった。お菓子が置いてある時は食べてもいいが、持って帰るのは絶対NG。もしも発覚した場合は衝撃のメーカー出禁なので注意が必要だ。
お菓子に関しては、高尾が常にうまい棒(めんたい味)を常備していたのが流石で、この気遣いを台の開発に生かせないのがこのNo.1カオスメーカーたる所以である。

三洋様には90度の礼を

基本的にメーカーの営業マンは、フラ?っと突然やってくる。と言うのも、台を大量に買ってくれる大手チェーン店を中心に動いているため、中小店舗はあくまで「そのついで」なのだ。大手様にデモ機を持ってった帰りに、近くの店にたまたま店長が居るタイミングなら見せて帰るかーのノリ。だから彼らはいきなりカウンターで名刺出して挨拶して、ボクら店長はカウンター嬢からの報告で初めて来店を知る事となる。

(嬢・_・)「店長!メーカーの方が来られてまーす!」

というインカムが入るのだが、問題なのは「どのメーカーなのか?」で、三洋様や京楽様にならそれこそ猛ダッシュでカウンターまでお出迎えに上がって、90度の角度の礼を保ったまま事務所にご案内し、

( ゚Д゚)「いやーわざわざお越し頂かなくても、呼びつけて貰えればこちらからお伺いしましたのにー!あ、何飲まれますか?お腹減ってませんか?」

と、営業マン様のご機嫌を損なうような失礼がないように、全力でクリステルもびっくりなO.Mo.Te.Na.Shi。同時期のスロットは、吉宗や北斗の再販分を取り合いなので、それこそオーナー直接出馬で…ヘタすりゃロレックスや新車が飛び交うレベル。

つづく