今回のテーマは『お気に入りの楽曲とぱちんこ』ということですが、以前のテーマコラム『余韻嫋嫋 パチ/スロ効果音(楽曲)』にも書いたように、個人的にもパチンコ (パチスロ) という遊技に効果音、音楽は欠かせないものと考えております。今回は楽曲に絞り込んだお話になりますので、心に響く電子音や大当り確定音の類は割愛させていただきますが、とにかく気持ちのいい音や音楽あってこそのパチンコ (パチスロ) だと思っております。

 西陣の花満開シリーズでおなじみになったClairさんですが、初めて聴いたのは同メーカー『CR聖マリア』で採用されていた『Beautiful Days』でした。ちょうどG誌で担当となった機種で、機種そのものの面白さはともかく (別段、つまらない機種ではありません)、大当り中に流れる音楽はなかなかいいなぁと感じた次第です。Clairさんはパチンコ機の楽曲以外でもそれなりに活躍されていたようですが 、いつの間にかいなくなってしまった感じで、何となく惜しい気はします。情緒感たっぷりに歌い上げる『結晶』や軽快さの中に力強さも感じさせる『FATE』など、ごくごく普通に女性ボーカリストとして通用する実力だと思います。西陣はパチンコ業界から撤退してしまいましたが、Clairさんはいつか復活してほしいものです。

 他では豊丸の『CR華舞鬼ノ國』の大当り中に流れる『虹結び』という曲がお気に入りです。Rin’ (日本の伝統楽器、箏、十七絃、琵琶、三絃、尺八で音楽活動を行う女性演奏家3名による日本和楽器音楽ユニット。~wikipedia) というグループの楽曲なのですが、和風テイストでありながら親しみやすいポップスといった感じで、これを契機にアルバムを買った覚えがあります。『CR華舞鬼ノ國』には他に『曉の契』『さくらさくら』が採用されており、メーカーも機種の持つ雰囲気をより盛り上げるために真面目に楽曲選びをしていることが伺われます。

 個人的には和風テイストの機種が好みであり、だからこその花満開であったり、華舞鬼ノ國だったり、以前も取り上げた響三姉妹だったりするのですが、SANKYOの花月シリーズも取り上げないわけにはいきません。採用楽曲で言えば特に初代の『花月』は和風パチンコ好きなら誰もが知る名曲と言っていいでしょう。最近は花月シリーズも今ひとつ話題に上らないのですが、メーカーさんには是非とも頑張ってもらいたいですね。

 若い頃から聴いていたアーティストの曲や、特に贔屓ではなくても良く耳にした曲がパチンコやパチスロに採用されたりすると、とりあえずは打ってみようかという気になります。ですが、今までアーティストとタイアップして登場した機種や、楽曲だけを提供された機種は相当数に上り、そのほとんどを打ってきたのかと問われれば、なかなかそうもいかなかったと言わざるを得ません。ゆえ、自分が打たなかった機種に名機と呼ばれるような機種があったかもしれませんし、和風好きならなぜこれを語らん!? とお叱りを受けるかもしれません。自分のお気に入りの機種にしても、単なる好みや個人的な思い入れがあるから高評価になっているかもしれません。その意味ではもっと多くの機種を打ち込んでおくべきだったかと、思い返すことしばしばです。たくさんの機種を打っていれば、色々と書くことも増えるわけですし。

 ただ、最近はあまり難しく考えず、もう単純に大当りした時に好きなあの曲が聴けるからこの機種を打ちたいとか、懐かしいあの頃を思い出すとか、個人的にそんな気分になれる機種があればそれでよしと、そんな風に思っています (誌面等で歌パチ批評でもするならともかく、そんな事情でもない限り、多くの機種を打てる時間も限られていますし)。それなりに評判になれば、メーカーも手抜きせずに取り入れる楽曲を考えることでしょう。メーカー間のいい意味での競争も生まれると思います。

 オリジナルでもいいし、有名アーティストの曲でもいいし、とにかく大当り中やRUSH中など、気持ちよくその時間を過ごすことができる機種の登場をこれからも期待したいところです。