ぱちんこ閑話休題

はい皆様、今年も残すところ2ヶ月ほどになりました。なんかこの1年は異様に早かったと思うのは、個人的にドタバタしまくったからなんでしょうかね。
春以降はパチンコ打つ時間もほとんど無くなり、もはやパチンコライターとして風前の灯かと思いましたが、よくよく考えたら話の内容は昔話ばっかりなので無問題で結果オーライ。来年もよろしくお願い致します。
さてさて、今回は少し早めの「年末年始営業のおもひで」をお送りしますので、心してお読みくださいませ。

今や時代遅れの鉄則

昔から年末年始やお盆やゴールデンウィークといった、いわゆる掻き入れ時にはガッチガチに締めて良いという「営業側の勝手な鉄則」があるが、近年はその流れも「ほどほどに」するのが主流だと思われる。
そもそもこういう時期に過剰に釘や設定を締めるのは、低換金率だったのが主な要因で…内容は前にもweb版で書いているが、もう1回復習しよう。
40玉交換時代の損益分岐割数は16割。お客さんが現金で100発打って160発返せばチャラ。150発返しても黒字営業ってのは、今の等価営業より遥かに自由度が高かったが、利益面では案外不安定だったんだよね。現金で打った場合は当然ながら1玉4円の価値なんだけど、持ち玉で打った場合は2.5円の価値になり、それを左右するのは「ラッキーナンバー制」と言われるシステム。777か333で当たったら、次に444か999で当たるまで持ち玉で打てるが、台の移動や他の人と共有は不可といった、今の無制限営業とは一線も二線も画する営業方法が当たり前だったのだ。

客滞率

そのラッキーナンバー制のおかげで、打つ側としては朝からモーニングサービス等を利用して持ち玉時間を増やす事で、勝率は格段に高くなる。店側としては集客のメリハリをつけるのにもってこい。客も店もうまいシステムだったのだが、前述の通りいささか不安定な要素があって、それは客がラッキーナンバーやアウトナンバーで当てるヒキではなく…それよりも遥かに「持ち玉になった客がどれくらい粘るか」が曜日や地域事情によってメチャクチャ不安定。で、これが割数(=粗利)に直結する。平日より土日の方が持ち玉で粘る率(=客滞率)が高いのは当然、さらに世間が長期休みに入るタイミングはこれが跳ね上がるのである。
つまり、ずっと同じ調整で放ったらかして客のヒキが同じだったとして…粗利を羅列すると、平日は200万の黒字・土日はプラマイゼロ前後・長期休み期間は200万の赤字、これくらいの数値が客滞率で実際に上下する。もちろんこれは交換率が低いからこその数字で、極端な例として完全等価無制限なら客滞率の影響はゼロ。細かい事を言うと、賞品交換の手数料とかを考えたら…そのまま持ち玉で打ってもらった方が得とまで言える。

地域の情報収集が大事だった

前置きがスーパーロングになってしまったが、この客滞率という数値が低換金率営業では超重要で、土日や長期休み期間の客滞率上昇に合わせて調整を厳しくしないと、いとも簡単に赤字になってしまう事もしばしば。実際に店長を任された頃は何回も洗礼を受けたなぁ…。カレンダー的に判別できるのは誰でも考慮できるが、この辺は梨を作ってる農家が多いから◯月はその人らが休みだ?とか知らんがな。その他にも祭りとかの地域の事情を、いかに正確に確実に把握するかも店長の守備範囲だったんだ。ほんと大変だったんだよ、今の管理者は客滞率なんてほぼほぼ気にしないだろうし、それに伴う情報収集しなくていいだから。今もワンマン社長とかが昔の流儀で、10回転/1000円レベルの激締めを指示するようなホールもあるようだが、打ち手が賢くなった今はかなり逆効果だし、そんな状況を見せられると…いつアケ返すか不明なのでしばらく足が遠のくのは必然。「正月期間終了!今日から平常営業でっせ!」とか言ってくれたら打ち手としては楽なんだけど、それは無理だよねww だから見に行ってまだ締まってたら面倒くさいから、けっこうな期間はその店を避けるんだよ。例えば正月営業が酷かったら、ボクは少なくとも1月いっぱいは行かない。正月休みの間に取り損ねたらアケたくてもアケられないだろうし。

年始営業でやらかす

で、そろそろ本題の「おもひで」に入りましょうそうしましょう。
低換金率当たり前の時代に関西で店長してた頃、ちょうど自店が地域ビリの集客数から這い上がって、トップ争いに加わろうかとしていたタイミングで来た正月営業。簡単に言うと、普段42玉交換だった調整を30玉交換レベルに落としていく予定で、年末から徐々に締め模様に移行。7枚交換のスロットもベタピン上等だったが、その頃は北斗・吉宗の全盛期、勝手に暴れてくれるので問題なし。パチンコはけっこう未知数なところがあり、それは店が昇り調子なだけに「来店数予測」が付きにくいというポイント。まぁ、それまで飛ぶ鳥を落としまくって下剋上してきた無駄な自信で、甘く見てたよね。

つづく