このコラムはライターの資質シリーズで書いていたのだけれど、ちょっと書きたいネタが出来たので脱線を。

題して『敵は57600…』。

 

何のことかと思われると思いますが、一月の末に北海道に遊びに行ったのです。

理由は、10年ほど前から付き合いのあるお店が、店を閉めるということで…お別れ会的な感じですね。

その時にひょっこりと10年前の私の写真が出てきました。

ビックリしましたね、すごい痩せているんだもん(笑)。

 

筋トレをして体重を増やしているから…と言い訳をしながら、気が付けば8キロ増。

体重計に乗ったら72.8kg(体脂肪率23%)と表示されて、これはやばいなと。

10年前の65kgに戻そうと思ったのが1月の末のことでした。

 

さあ、数あるダイエットの中からどんなものを選ぼうか?

最近だと常勝でお馴染みのワサビ君が「糖質ダイエット」をして激痩せしました。

他にも色々あるのですが…これらは「出来るだけつらくないダイエットで痩せる」のが目標の物です。

ちょっとテクニカルと言うか、カロリーを採っても栄養学的にあまり吸収されないとか、ちょっと難しい理屈で成り立っています(まったくでたらめなものも多い)。

ちゃんとやろうと思ったら食品の構成要素を勉強しないといけないし、栄養学的な知識も必要。

一言で言うと、私には難しい!!!

 

そこで私の選んだのは単純にカロリー計算ダイエットです。

カロリーを採らなければ、消費した分だけ痩せていきます。

カロリーがあまりなくて食べられる食材は、大雑把に言うとサラダ、冬なのでおでんの「こんにゃく」「白滝」「大根」。

一ヶ月間、1日300kcal摂取を目標にこれで生きていこうと決めました。

炭水化物はもちろん、タンパク質(肉や魚)も食べません。

真正面から辛いダイエットと向き合う、正面突破の選択です。

 

ちなみに、目標の65kgまで8kgの減が必要…体重1kgは7200kcalなので「7200×8=57600kcal」を食べた分とは別に消費する必要があります。

無茶なことに2月中を期日と考えたので、期間は28日間。

一日あたりだと「57600÷28≒2057」で、約2000kcalを消費しなければいけません。

 

ちなみに、成人男性の基礎代謝(何もしないで消費されるカロリー)は約1600kcal。

それに日々の労働などで上乗せした分がプラスされます(平均すると2200kcalちょいの人が多いかなと)。

これだと何一つ食べられない計算なので、運動は必須です。

思い立ったが吉日と、1月中にジムの契約をしてみました。

 

当初、ジムで消費するカロリーは一日400kcal(1時間程度のウォーキング)で良いかなと思っていました。

…が、調べてみるとどうもそうではないみたいです。

と言うのも、体についている脂肪を燃焼させるのに、L-カルニチンなど特定の栄養素が必要なのです。

そして、それを食品から採るなら、大雑把に言って赤身肉とレバー100gを毎日食べないといけないらしい…。

 

タンパク質は1gに付き4kcalなので、800kcal食べる計算です。

これをジムのウォーキングで消費するしかありません。

これにより時速6キロで2時間…毎日12キロの運動が必須となりました。

 

それでも、序盤は余計にジムで頑張っていたのもあって、順調に体重が減っていきます。

2月10日の時点で約69kgと4kgの減。

これは思ったよりも早く終わるかな…と思ったら、来ました、停滞期。

68.8~69.1kgを行ったり来たりで3日ほど。

 

停滞期は心を蝕みます。

これだけ頑張っているのに…とイライラもします。

しかし、正直ジムの時間を2時間以上にするのは生活サイクル的にきつい。

では、どうするか…はい、食べていた赤身肉とレバーをヤメました。

…かと言って、栄養が不足すれば体を壊すし、脂肪分解の効率が悪くなります。

そこで登場するのが、サプリメント。

ダイエット補助サプリとビタミンB群で大体のことが解決するはず…。

 

これが見事にハマって、最初の停滞期を脱します。

68kgをクリアして、ドンドン減っていく体重。

2月18日に65.7kgまで来た時には、明日にでも終わると思いましたね。

ところがね…来たんですよ、あいつが。

停滞期!!!!

しかも、今回は特大です。

 

5日間、減らない。

それどころか66kg代まで戻る。

太る心当たりが一つありました。

それは便が出ていないこと。

そもそもあまり食べていないから出ていないものあると思います。

…が、実は1月の末から23日までで便が出たのは1度だけという極度の便秘になっていたんですね。

少量とは言え、お腹に溜まって体重が増えているのかなぁと。

 

薬局で下剤を買いました。

…が、それを使う前にネットで停滞期を調べて、一つ分かったことがあったのです。

それが「ホメオスタシス」の存在。

これ、何かと言うと体を守るために環境に適応する機能のこと。

例えば、寒い時に体から熱を発して体温を維持するとか…。

んで、今回はこいつがカロリー不足(飢餓)を察知して、体温を落としての節約モード(基礎代謝の減少)をやらかしていると気付いたんですよ。

また、塩気のあるものを食べると浸透圧を下げるための保水(むくみ)が起こることも知りました。

 

なるほど、ではどうするか?

ダイエットの教えには「ホメオスタシスに飢餓状態でないと誤認させるために、カロリーを多く採る日(チートデイ)を作ると良い」と書いてありました。

週1で好きに食べる日を作るって、そういうことか…と納得。

しかし、飽くまでも自分は正面突破を目指します。

 

最近、手足が寒いことも、運動しても前より汗をかかない理由も分かった…なら、正面からホメオスタシス機能を捻じ伏せにいきます。

沖縄で仕事をした日…家に帰って深夜1時近く、それでもジムで午前4時まで運動。

そして、翌日、行きつけの鍼灸院で体を整えてから…今までより、ハードな運動。

途中でめまいがしようが、辛くなろうが、ホメオスタシスの野郎が「もう運動やめさせて!」と脳に誤認をさせようとしているだけのことだろうと、ガンガン行きます。

 

ホメオスタシスは体の機能を維持しようとします。

…が、運動にカロリーが必要になる根本までは変えられません。

辛くても運動をすれば、それだけカロリーを消費するし、むくんでいた分も汗で出る。

決戦の2月24日…もう歩けないかなと自分が納得したところで帰宅。

体重計に乗ってみると…64.2kgきたぁ!!

 

今まで頑として減らなかったのがウソのように、あっさりと目標をクリアしました。

ちなみに、体脂肪率は12.7%なのでまだ8kgほど脂肪がある模様。

つまり、まだ痩せる要素があります。

 

サラサラと書いていますが、近くで見ていたらはっきり分かるくらいかなりつらい内容でした。

脳みそはカロリーを採れと命令してくるし、エネルギー不足だから動くなと体をだるくしてくるし。

それでも、それに負けずにやりきれれば、正攻法だけに成果は出ます。

…とは言え、もう2度とやりたくないダイエットだったので、リバウンドは絶対にしたくない!!

 

…以上、ポロリのダイエット報告でした。

 

*炭水化物とタンパク質を抜くダイエットは、栄養素などをしっかり調べないと危険なので、内容を理解してやるようにしてください。