我々パチンコに関わる人間にとって、今年の夏の一大事といえば参議院選だった。
波風を立てたくないので、自分は今頃それについて書くわけですが、まあこういう考え方もあると思ってくださいな。

もちろん、比例は投票用紙に「おだち」と書いて入れましたよ。ずいぶん悩みましたが。
ただ、「当選させて族議員を作ろう」という活動はできませんでした。
その理由は以下です。
・自分は反自民党で、特に安倍政権にはNOの立場だから。
今後の人生を自民党にゆだねる決心はつかないのです。ゆえに、野党に力をつけてもらい、一党独裁化を少しでも変えたい。
・当選したとして、自分にとって良いことはあるか?

後者について説明すると、(勉強不足な可能性もあるかもしれないけれど)調べた結果からは、打ち手(客)に対する明るい未来までは見えて来なかったということです。
言うまでもなく、選挙は個々人の利益の代弁者を選ぶという側面(今はそれがメインとなりつつありますが)がある。

その意味では、メーカーやホール、あるいはそちら方面で生活する人達と、打ち手は違うのです。
自分は専門誌(メーカーから資料をもらい誌面を作る、広告の出稿もしてもらっている)の執筆が生業で、間接的には打ち手側以外の面もあるのですが、原稿だけでは食えない関係から、打ち手としての立場の方が強い。
だから、例えばパチンコが今一度隆盛になったとしても、公営ギャンブルのような形だったとしたら(還元率の低下は目に見えているので)それは賛成しかねる。メーカーやホールは喜ぶかもしれませんが。
要するに、打ち手に対するメリットを示してもらえないと、諸手を挙げて賛成はできないのです。

そもそも業界とファンの意識には大きな乖離があると思う。
出玉規制に対する声など最たるもので、一定時間辺りの差玉を大きくしたいのは、夢を追わせたいホール(&ホールの要求に応えたいメーカー)等で、ファンは結局のところ店に設置されている機種を打つだけ。実際、ファンの方からは、昔のもっとゲーム性が穏やかだった頃に、「もっと荒くして勝ち負けの幅をデカくしろ」という声が出たわけではない。
もちろん、射幸心を煽る機種に慣らされたファンは、爆発力の低下に不満もあろう。
ただ、それは劇薬に慣れたゆえで、最初からそんな薬が無かったら、存在しない問題でもある。
あと、ぶっちゃけ、出た時の夢の裏に潜むリスクを一般ファンは見ないと思う。それは個人個人の勝手だが、知らぬ間にお小遣いが続かなくなったり生活が破綻してパチンコから離れた結果が、今のホール状況とも言えないだろうか?

自分の考えが正しいなんて言わない。不勉強や思い込みがあって、バカな分析をしている可能性もある。
それでも、どんな世界でもそれぞれ(ここでいうとメディアやホール、メーカー、周辺で商売する人々、ファンやプロに分かれる打ち手)に立場があり、意見が違うということを知っていただきたい。
どんな立場からの報道かによって、意見も変わってくるのは、メディアやSNSの記事でも同じですしね。