長いことホールにいると、多くの打ち手を見る。「こりゃあかなわないわ」という化け物達に、ものすごく頑張っている人、消えていく人etc.
当然コミュニケーションを取った人も大勢いる。ほら、まだ紙の世界に元気があった頃からこの稼業をやっているから、グループに所属しない個人としては、自分はかなり多い方だと思う。
そういう人たちとの会話の中で、座右の銘というかその逆かな? 「口にしてはいけない一言」というのを意識するようになった。
例えば、お座敷(店の紹介の意味です。自分だけの用語)を受けて、そこで満足な稼働ができそうもないと思った時。いろんな意味で若いと「えっ、ゴミじゃん!」と不用意に言ったりしがち。
でも、それがどんだけ失礼なことか。
相手はハメようとしてお誘いなどしない。傷つくよね~。
そして、少なくとも自分はやれると踏んだからお座敷をかけてくれるわけで、そこでやれないとなれば、自分を打ち手として対等以下、悪く言えば寄生虫と認めることになる。
万が一、前日と状況が変わっていたとしても、それは非難すべきことではない。
パチンコなんて全部自己責任だから、そういう裏目が嫌なら誘いは全てパスすべきでしょ。いい所だけもらおうなんて奴は最終的に消えていくしさ。
あと、「聞いてたのと違う」というのもかな。
大昔、工藤ちゃんのお師匠さんと同じ店で打ったことがある。彼のかけてくれたお座敷ではなかったけれど、当時は顔を合わせれば「千円何回転?」なんて会話は普通。自分も正直に言った。
彼の方も「回るよ、バネが悪いけど」と普通に返してきたし。
問題は後日。ジグマっていた店であぶれたので、再びその店へ行ってみると、彼も前回自分が行った時に座った台で奮闘中。
「じゃあ、俺は彼が前にやってた台をやってもいいよな」と打ってみた。
結果は勝てぬわけではないものの、「バネが悪いが回る」というより「バネが悪くて回らない」と言った方が正しいと判断した。
でも、先に書いたように全ては自己責任だからね。もちろん文句など言わないよ。彼が打てば楽勝の回りの可能性もあるんだし。
その時に「安田さんが言ってたのより、千円2回転ほど少ない」と言われたけれど、正直理由はわからない。で、「合わせじゃないっすかねえ?」と言うよりなし。別に気にしてもいなかった。
でも、だからこそその店が終わってから人づてに聞こえてきた「俺、安田さんに下手って言われたよ」みたいな愚痴にはムカっときたさ。
俺は腐ったバネで回らない台でも、「自分のせいだし」と飲み込んだのに。
正直「だったら、そのバネワルずっとやればいいのに」とも思った。
後々理由は止め方(自分は保4消化だけ速い機種でも、止められるところは必ず止めていた)じゃないかと思ったけど、時すでに遅し。
できたのは、人でなしみたいにその話をしてくれた工藤ちゃんに、その辺の事情を説明したくらいだったなあ。いい教訓でしたよ、ははは。
最後は他人や環境のせいにすること。
ほら、今って長持ちする自分だけの漁場なんてありえないでしょ。「大事に使ってたのに、他のプロが来て潰しやがった」とか「軍団来たから、店が終わっちまったよ」とは良く聞く話。
でも、自分がやることは他人もやる。店を裏で仕切って気に入らない奴を叩き出す、みたいなチンピラさんになれない(なりたくない)人は、表立って文句を言う資格はないから。
自分だって同じ気持ちになる時はあるけれど、最後に「でも、何でも好きなようにできはしないのがパチンコだしね」と、必ず付け加えるようにしている。
環境と言えば、「俺んとこは地域が悪いから」というのも定番かな。
確かにホールの地域差はある。「四国はひどい」やら「地獄の滋賀県」なんて話は実力者にも聞いている。あの一千万プロのマコト君ですら、「沖縄みたいにホールの軒数自体が極端に少ないと、出禁出禁ですぐ行ける店がなくなるから難しいでしょう」と、昔言ってたくらいだ。
だけど、そこまでいかぬ地域だと、自分が知らないだけで悠々と勝っている人が何人もいるかもしれない。プライドを保つために地域や店のせいにするよりは、「たくさん勝てないのは下手だから」と、自分みたいに開き直っちまった方が気楽になれると思うんだがねえ。
「必勝ガイド」や「パチンカー」の記事とは一味違った「パチプロ裏日記」といった感じですね。
安田さんのパチプロ人生の舞台裏が垣間見えるようで、ファンとしてはうれしいです!
いつか田山さんの「パチプロ泡沫記」みたいなエッセイ本を安田さんも出してくれないかなあと楽しみにしております。
PS・お忙しいでしょうから、コメントのお返事は気が向いた時だけでいいですよ。毎回すべてのコメントに応えていたら身がもたないですよ。目を通してもらえるだけで十分ですから。
パチンコ生活者が言ってはいけない言葉、「たくさん勝てないのは下手だから」無理に出さないでください。出る台を普通に出してください。
一般客に対して「回らん台やるから釘開かない。」やらなければもっと開かないと思わないのかな。
「聞いてたのと違う」
後日なら釘調整で問題解決します。
両台回らないならそれがおとしどころで問題なしです。まぁ互い盛ったって話が最高でこちらならさらに楽しく読めます。
のんきさんへ
感想をありがとうございます!
コメントは基本週1で返信をしたいと思っております。
お待たせする方も出るかと思いますが、ご容赦ねがいます。
質門拒否さんへ
お気持ち、了解しました。毎週のコメントありがとうございます。
後半は手加減問題で、別のハンドルネームでコメントを寄せていただいた時と同じく、現場にいなければわからないこととご理解くださいませ。
閲覧者の皆さま全員に納得していただける記事を書く自信もありませんが、紙の世界同様に、そういうものと思って読んでいただけたら幸いです。
ジグマってた時代から釘より時間特に持玉での稼働時間さえちゃんとやっていれば…の時代背景で読みました。
テン5メインだからどの台やってもグルグル回り万年釘のイメージ。30後半は当たり前で2回転など誤差でも問題無。
そんな時代でもジグマって店に固執してさらに台にも。
よくみれば他にもっといい台あったのでは?
ジグマの言葉から得るパチ感です。
前回打った自分の台やっぱり今でも固執するから凄いね。ナンバーワン台を選んだ自信なのでしょか。
読み手の経験とかで解釈変わってしまうのはしかないし不本意でもお許しください。
質問回避さんへ
了解でございます。
質問拒否のハンドルネームへの返信同様、ご理解をお願いします。