皆さんご存じの通り、4月から全国では「健康増進法」、東京ではさらに厳しい「受動喫煙防止法」が施行されて屋内が原則禁煙になりました。

タバコを吸おうとすれば、屋内は禁煙…屋外も私の住む豊島区では禁煙なので、喫煙所を探し回ることになります。

 

今考えると信じられないことですが、昔はありとあらゆる場所で喫煙が可能でした。

一番びっくりするのは飛行機の中でしょうか…それだけでなく、電車の中など公共の交通機関では当たり前にタバコを吸えたんです。

 

どうして吸えなくなったのか…と言うと、健康志向に向かうに連れてタバコを吸う人口が減ったこと、吸わない人を嫌煙家にするくらい喫煙者のマナーが悪かったことがあるでしょう。

他の人がタバコを吸うことで周りの人がストレスを感じて企業にクレームを入れる…それが多くなれば企業は対応せざる得ません。

また、喫煙を制限して欲しい声がより高まれば、企業の枠を超えて法律での制限が入る…それが健康増進法や受動喫煙防止法でしょう。

 

広く喫煙を出来る状況にするには、どうすればよかったのか…これは時代の流れもあるので、どうしようもなかった可能性が高いと思います。

それでも、敢えて何か考えるなら、喫煙者の中で喫煙マナーの自浄作用があれば…と思ってしまいます。

 

私は永いことホールで打っているので、周りの人がタバコを吸うことに抵抗があまりありません(私は非喫煙者)。

…とは言え、隣の人が一生咥えタバコでこちらに煙が流れてきたり、灰を床に落としていたら「なんだ、こいつ」と思ってしまいます。

早朝の街を歩けば、ポイ捨てされたタバコの残骸が数えきれないほど溢れています。

そればかりか、街にある喫煙所でも、エリアをはみ出して吸っていたり、吸殻を灰皿に捨てずに道端に捨てる人も多いです。

 

タバコに抵抗がない私でもこんなものを見ていたら規制した方が良いよね…と思ってしまいます。

よく、喫煙者の人は「タバコで税金を払っている」と言うけれど、喫煙者は健康を害することも多く、その税金は健康保険料に多くが消えます。

また、街の清掃にしても税金で行われるので、タバコを吸ってもらうメリットはほとんどないのです。

 

もう少し、喫煙者同士で注意しあってマナーアップし、歩きたばこをしないとか、ポイ捨てはしないとか、喫煙所の中できちんと吸うとかできなかったのだろうか…。

さらに踏み込んで言えば、現状で喫煙が規制された区域でタバコを吸う人が減らないなら罰金3000円だったものを30万円にしてくれと行政に要請したりできなかっただろうかと思うのです。

 

そんな、自分の首を絞めるような…と言うのは間違いで、マナーを守って禁止地区ではタバコを吸わない、ポイ捨てをしない人には一切引っかからない法律です。

それでマナー違反をする人が取り締まられるなら、ルールを守って喫煙できる人も非喫煙者もWIN-WINでしょう。

 

これを喫煙者やタバコ産業から発信するのがポイントで、自浄作用があるのだと周りが感じてくれれば、世の中に喫煙に対する寛容さも生まれるでしょう。

 

さて、実は今回のコラムはタバコについて書きたかったのではありません。

書きたかったのは、パチスロのこと…現状の自粛に関するパチンコ業界バッシングについてです。

 

パチンコファンの一部やライターから「僕たちが擁護の声をあげよう」というくだりを見たりしますが、私の考えは真逆です。

現状、営業しているホール、また、そこに打ちに行っているプレイヤーはぶっ叩かれて然るべきだと思います。

また、パチンコ業界団体としては風営法を広い解釈で運用してもらって「営業停止」「営業許可」取り消しにできないか、行政に掛け合うべきです。

 

なぜなら、現状で全国97%ほどのホールが営業を自粛しています。

このパチンコバッシングを生んでいるのは僅か3パーセントほどのホールなのです。

プレイヤーも多くが自粛に協力しています。

極々一部の人間が、日本が心を一つにしてやろうとしている自粛に水を差しているのです。

 

ここで「三密には当たらない」とか「クラスターができた事例がない」とか「自粛要請の対象ではない」なんて擁護の声を世間に発しても意味がありません。

むしろ、擁護すればするほど「これだからパチンコ業界は…」と世間とは心が離れるばかりです。

 

今、自粛をしているホール、そしてプレイヤーは世間と同じく「自粛するべき」と思っているはずです。

一部のホールやプレイヤーが暴走しているに過ぎないのだから、そこはしっかりと非難の声を挙げて、彼らが異質なだけだと自浄の方向を示すべきです。

 

これができないようではパチンコ業界に明るい未来など来ないのではないか…と私は思います。