ありがたいことにテーマをいただいて、少しラクをさせていただきました。20年もやっていますと「どこかで書いたことのある内容」となってしまうんですが、まとめ方によって新鮮に映ったり、私も新たな気分で楽しく書けることを再発見させていただきました。
またオカパチクローバーさんが書いてくださったことから採用するかもしれませんけどね。パチンコとパチスロの設置比率とか。店舗数を軸としてパチ7の記事にしたことがありまして、設置比率だけで形になるのか考え中なのであります。体感では難しいかな(笑)。
【平成まとめシリーズ】コロナ・緊急事態宣言でどうなる? ぱちんこホール数の推移と歴史。
ということで、歴史を振り返った反動で今の話。今回は時事ネタです。『押忍!サラリーマン番長』の撤去で一悶着おきていることはご存知でしょうか? 『サラ番』が悪いわけではありません。5号機を撤去していこうという流れの中で、たまたま難しい時期にまとまった台数が設置されていたので注目を集めてしまったのです。
導入開始は2014年の8月。特殊ケースの大阪府を除くと、3年間の検定と3年間の認定の満了を経て今年の8月10日(東京都)を最後に撤去される“はず”でした。ところが、まだ残しているホールもあって問題となっております。
事態をややこしくしているのは、必ずしも違法とは言い切れないことです。新型コロナウイルスの影響もあって、検定と認定の期間は従来の3年から4年に法改正されました。なので、法的にはまだ認定が1年残っていることに。ざっくりした説明は「旧規則機(5号機)の設置期限延長」を読んでいただけると助かります。
『サラリーマン番長』は、高射幸性と指摘・分類された機種です。決められたルールでは、従来の認定切れで即時撤去となっていました。決められたルール=自主規制です。いま稼働させているホールは、改正された法的にはセーフ。自主規制的にはアウトということになりますね。
大昔は嬉々として裏モノを打っていた私です。優等生ではありません。古めの機種を大切にしてくれるホールは大好きですし、少しくらい“置いてはいけない台”があっても目くじらを立てることはありません。ネットで晒そうとするような人は無粋とすら思います。どちらかと言えば擁護派です。しかし、しかし。ハタから見ていても、今回は事情が違いすぎるのです。
検定・認定の期間延長が認められたのは、21世紀会(業界団体の隠れボス的な横断団体)が「7ヶ月伸ばしてください。高射幸性機は従来の認定切れで撤去します。それ以外も15%ずつ撤去するよう努力します。各ホールから誓約書も出させます」などと約束をして懇願したからです。
7ヶ月ではなく1年としてくれたのは「第2波とかでまた伸ばすことになったとき困るよね?」ということでしょう。そこまで配慮をしてくれているように思えます。パチンコ行政に関して血も涙もないと思うことも多い警察庁ですが、今回の決定にはかなりの温情を感じました。
検定・認定の期間延長というご褒美を先に貰ったから『押忍!サラリーマン番長』がまだ設置されていても違法とは言えなくなっているだけ。そのご褒美は“約束を守る”ことを前提に受け取ったものです。合法・違法の前にモラルと信用の問題なのです。ここで足並みを揃えられなければ、今後の陳情でも「だって、オマエら約束守らないじゃん」となってしまうことは容易に想像ができます。
緊急事態宣言下で休業要請に従ったホールが約98%だったように、完全に実行することは難しいでしょう。いろいろ諦めて最後の日銭を稼ぎ、“後は野となれ山となれ”となってしまうホールは絶対にありますから。そもそも休業中で出していないとか個々の事情までは分かりませんが、現に誓約書の提出状況も98%ほどとなっています。
誓約書すら出さないケース、誓約書を出して守らないケース。いずれにせよ、守らなかった場合のペナルティなども分からないので何ともではありますが。この期に及んで設置しているホールは、厳しい措置を受けたらお店を畳んで逃げる気マンマンと考えるのが自然でしょう。営業内容も“推して知るべし”です。出す理由が見当たりません。まだ大丈夫な大阪府は除いてね。
混迷をさらに深めたのは、某業界団体の会長をやっている方のホールが撤去せずにいたのを指摘され、会長職を辞することとなったのもあります。流石にそこはすぐに畳むとは考えられませんが。って、イレギュラーパターンを説明しなくてはならない。ほんと面倒なことをしてくれたものです。
まあ、いずれにせよ。『押忍!サラリーマン番長』をまだ動かしているホールは、(大阪府を除いて)“ボッタクリ認定”したほうが良いかと思います。ちゃんとハズしたから優良店と断言できないのはツラいところ(笑)。いやはや。11月の『ミリオンゴッド–神々の凱旋–』撤去は順調にいってほしいと願うばかりです。高射幸性のククリとかパチスロに限った話ではありませんけどね。パチンコも今後ハズさなければいけない機械が増えていきます。
と、その前に。コラムのお題は随時募集中です。よろしくお願いします!
なるほど。
P社長が会長をお辞めになったのにはそういうことがあったんですね。
はじめてコメントします。
つい先日、絆が撤去された時期もホールの中は一部エリアに
無人コーナーがあったりと異様な光景でした。
このような問題が出てくるとどれだけ店側も打ち手もその機種に頼りきっていたのかが
分かってしまいますね……
凱旋が外されることも分かっている今、一時より徐々に台数を減らしている
店も増えてきました。ハーデス・絆と外されるタイミングで6号機やバラエティー
コーナーを押す店舗が増えてくる反面、最後の悪あがきで取り消し目前の台を
復活させる店舗も多々ありますね。
こういったファン層が厚かった台が終焉を迎えるのも寂しい限りですが
お店自体が激減しているのは非常にがっかりです。
昔のホームグラウンド、福生などは市内13~14件あったホールが現在ではわずかに1件のみ
自分たちの思い出が消えていくようで残念です。
繁華街は別としても地域的に盛り上がっている都市もあるんですかね……
私は単なる打ち手に過ぎないので、今回の騒動の実情や背景はニュースどおりにしか分かりません。
ただ、モラルを遵守するのは、どのような世界でも当たり前の事だとは思います。
そこで生きているわけですからね。
決められた事は決められた通りに処理していかないと、先に進まないし未来も希望も見えなくなります。
また、自主規制を守らないことにより規制強化につながり、万一、打ち手にしわ寄せが来るとなると、それはそれで問題です。
サラ番を撤去しても代わりに入るのが6号機とか言う産廃だからね~┐(´д`)┌ヤレヤレ
>成歩堂さん
さすがに団体が発表した辞任の理由は具体例を書いていなかったですね(笑)。
割とこういうところはしっかりしていると思っていた優良な企業だったので、ちょっと私もショックでした。
>レギュラーマンさん
ほんと仰る通りです。ホール自体の魅力がしっかりしていて、ユーザーもそれを求めていれば違った未来になっていたと思うのですが。再び昔の活気あった状況となるには……と考えてみても、手をつけなければならないところばかりで道が遠すぎるとも思います。ダメだと分かっているのに、そのまま突き進むしか道がないような感じですね(汗)。
福生といえば、タンポポさんが近くて羨ましいです!
>オカパチクローバーさん
「やったもの勝ち」という傾向が多い業界ではありますね。緊急事態宣言下の営業ホールにも分かりやすい処罰は見えてきませんし。しかし、設置期限延長は、別次元に違うレベルの話なので、今回ばかりは足並みが揃うことを祈っています(汗)。
>まーぼーさん
ホール自体に魅力があれば、多少出ないと思われている機種でも問題ないんですけどね。液晶もなく、ノーマルだらけの2号機とかがアツく語られるのは「ホールにやる気と意地があった」からだと思っています。新装も季節に1回あれば多いほう。稼働しない機種を入れてしまったら次が遠いので、必死に稼働するよう頑張ってくれました。
不人気機種だからダメだよ。設定入ってないよ。そうユーザーに思われてしまっている時点でダメなんですよね(汗)。
はじめまして。昔から佐々木さんの記事は良く拝見し、楽しませて戴いております。
数年前位まではホールに足を運んておりましたが、今回のサラリーマン番長始めとしたAT機が幅をきかせる様になってからは足が遠のいてしまいました。
今回の様な問題で4号機後期〜5号機の混迷期を思い出しまして、同じ事を何度も繰り返す業界なのだなと寂しい気持ちです。