デジャヴとはフランス語。日本語では「既視感」と翻訳され、具体的には「一度も体験したことがないのに、既にどこかで体験したことのように感じる現象」を言います。

 

私は6号機(AT機)をプレイする際に、当面の目標として「有利区間の完走」を目指します。現行規定における有利区間は「純増で2400枚を獲得」または「突入から1500Gの消化」が上限となっており、上手いことATを射止めて有利区間を完走すれば、等価換算で4万8千円分のメダルを獲得できます。

ようするに、総投資が4万円を超えても、有利区間を完走することができればまだ勝っていると、そういう計算になるわけです。

 

まぁ、一部のユニバ系機種(まどマギ反逆やバジ絆2など)のように、有利区間を完走してもATの純増枚数が2400枚に届かないケースも稀にありますが、少なくとも完走さえすれば収支的に負けることはない…と、私は思うんですよ。だって、現実問題として6号機に4万円も投資しないし、そこまで突っ込むまでに低設定と見切ってヤメるでしょ、普通は。

 

それで、つい最近の話ですけど、某6号機を打っていて不意にデジャヴを感じたんですよ。

「あれ、この感覚って以前にも感じたことがあるような…」

 

しばらく考えている内に思い出しました。そう、これって今から約22〜23年前に登場した、CRデジパチの「5回リミッター機」と同じ感覚なんですよ。

業界内では黒歴史として扱われているので、若い方はご存知ないかもしれませんが、5回リミッター規制がパチンコ業界に与えたダメージは深刻でした。どういうことかと言うと、確変連チャンの上限が最大5回までに規制されたんです。つまり、確変絵柄が4連チャンした場合、次回の大当りは必ず通常絵柄が揃います。仮に内部的に確変絵柄を引き当てていても、強制的に通常絵柄に変換されることで必ず連チャンが終了する仕組みです。

もっとも、当時のCRデジパチは確変突入率が50%の1回ループ仕様でしたから、初当りを含めて確変絵柄を4連続で引き当てる確率は16分の1。これが5連続になると32分の1にまでダウンするため、滅多なことでリミッターに引っかかるものじゃありませんけど、パチンコという遊技は夢を売る娯楽であるため、5回リミッターの規制によってパチンコ人気は凋落しました。当時のCRデジパチは1回の大当り出玉が約2000個くらいなので、一撃で1万発オーバーの出玉獲得が不可能になったんです。

当時の交換率は2.5円~3円が主流。そんなわけで、2万5千円以内に確変大当りを引いてリミッターまで伸ばせば負けはない。私はそういう感覚で打っていたような気がします。

この頃、私は西武新宿線沿いの井荻に住んでいて、地元のE店もしくは荻窪のD店でパチンコを打っていました。CR・F空手OH! GPや、CRがきデカ、CRルパン三世Kが大好きで(いずれも5回リミッター搭載機)、とりあえずリミッター到達を目標にして勝負してたんですよ。そして、現実にリミッターが作動したことは数回しかありませんが、連チャン終了後は必ず即ヤメしました。だって、打っていた店が少々アレで、ボーダー超えの台なんてほぼ置いてなかったから。そう、続行すれば出玉を減らすだけだったんだもの…。嗚呼、今も昔も私は居心地の良い店が好きなのよね。

 

…とまぁ、そんなことを戦国コレクション4で有利区間を完走してクレジットを落としている最中に、デジャヴを感じて不意に思い出したんです。ある意味で歴史は繰り返しているんですかね?

話を元に戻しますと、紆余曲折の末に5回リミッター規制はわずか1年かそこらで撤廃され、夢のある連チャン性能が復活しました。正確に言うと、内規の変更により「大当りの確変割合と出玉数に応じてリミットを設けるようになった」のですけど、まぁ小難しい話は佐々木さんにお任せしたいと思います。

でもって、今回の結論ですけど、歴史が繰り返すのなら、早いとこ有利区間の概念なんて撤廃してくれないかなと(実際、近い内に内規が見直されて有利区間が廃止されるという噂はあります)。何よりパチンコ&パチスロは夢を売ってナンボの商売ですから、遊技機の魅力を著しく削ぐような規制は一刻も早くなくして欲しいなと、私はそう願ってやまないのです。