「カリブ」という、一部の人にはトラウマの話、後編をお届けいたします!前編はこちらからどうぞ!

前評判は空前絶後

皆様一度はこの名前を聞いた事があるだろうが、数々のラインナップがある各海物語において…【ハイパー】の名を一代限りで永久封印させた伝説の大コケは、後に「カリブショック」と呼ばれて後世に語り継がれるほど。
と、今でこそダメだった台の代名詞と使われるが、これがねぇ…当時の展示会ではビックリするくらい良く見えたのよ。

( ゚Д゚)すっげー!海物語が超絶進化じゃん!

ってな感じで、どこのホールの人も一目で惚れ込んだんだ。
「海に余計なもの付けちゃいけない」ってのは、あくまでこのカリブショックの後付け経験則であって、こいつが発表された当時の評価は100点満点!これが流行らないワケないでしょ!今でしょ!だって鉄板海物語の最新作であり、今までにない進化を引っさげての鳴り物入り!これは買うしかない!いや、買わせてください三洋様っ!(当時のリアル状況)

設置する場所がない!

カリブをスルーはできない。買わないという選択肢はない。ってことで、問題は現存の海物語達とのバランス調整をどうするかに尽きる。現役でバチバチに稼働してるハワイと沖縄を捲るのは相当勇気が要る事で、大型店舗なら海以外のシマを潰してカリブ放り込めばいいのだろうが、中小はそうはいかないのだ。

( ゚Д゚)アカン…頭割れる。

めっちゃ悩んだが、どうしてもハワイと沖縄を削るという判断が正しいとは思えず、どうしたかというと…ズバリ責任転嫁!シャッチョさんに相談だ!「まかせるよー」って言ってた社長ではあるが、どうしても答えが出ない旨を説明すると…

(社^_^)「じゃあ、1ボックス買って納品日分けたら?」

これってどういう意味かというと、とりあえず1列どこか他のシマに設置して、良ければ1ヶ月後に増台してその時改めてハワイか沖縄を削る、悪ければ先に入れた分を外してそこに残りを設置(※要・所轄書類の撤去台の差し替え)すれば、かなーり柔軟に状況を見ながら動けるのだ。ただし、カリブが爆発的大人気になった場合は半分の台数の稼働を1ヶ月損するし、半数しか使わなくても機械代はマルっとかかるという危険もあるのだ。

結果発表っ!

どうやら社長はカリブがあんまり良いと思ってなくて、保険をかけたい気持ちが元々あったらしい。
全部で1000万弱の買い物をして、半分はドブでもしょうがないって言ってくれるこの度胸よww
ま、結果的にはほぼ全額ドブになるんだけど、それはまた別の話。社長の許可を得て1ボックス発注し、半分は遅れて納品なのでダッキーも最小限。この時のダッキーって何だったかな?CR天下ゲッター秀吉だったか、光るエビ天のそば屋だったか、んー思い出せない。

そして迎えた、全国的なカリブオープン!初日こそ押すな押すなの大盛況だったものの、結果は皆さんもよく知っているだろう。「こんなん海ちがう!」と罵られ、ハワイと沖縄に還っていく全国のマダム達。自店は少なくない出費はしたものの、社長の器量のおかげでハワイも沖縄も1台も削ることなくカリブショックを乗り切ったが…近隣で一番のライバル店は、沖縄導入を最小限にして煮え湯を飲まされた経験をここで生かしてしまい…なんとまぁ…ハワイと沖縄を全台捲ってカリブという…ちーん。

( ゚Д゚)成仏してください。

これからすぐではないが、跡地は他のパチンコ屋が来たらイヤなので、ウチが速攻で買い取って、ゲーセンにしようかマンガ喫茶にしようか、散々会議しましたが、結局は業務スーパーを誘致して借地料を取ることになりましたとさ。

※このコラムは遊技日本・本誌からの転載です※

遊技日本さまのご厚意により実現いたしました。ご協力ありがとうございました。