K.S. Yuki氏じゃじゃ氏も文末で書かれていることなので被ってしまうと思いますが、とにかく演出過多で当たり前のようにハズす機種、まあそれを言ってしまうと海系を除く昨今の機種のほとんどがそうなるわけですが、そのような機種ばかりが氾濫してしまった現状には本当に辟易します。遊技人口が最盛期の3分の1を切った背景にはそのような機種がはびこってしまったという現実もあると言わざるをえません。

 開発をするにあたって、どうすれば気持ち良く遊んでもらえるか、ハズレてもちょっと悔しいくらいの気持ちでまた打ち続けてもらえるか、そのように考えるのが普通だと思いますが、二度と打たないと思わせるようなハズレ方をする機種が多いのは本当に疑問に思えます。最近はカスタマイズ機能が充実している機種も少なくないですが、それでも限界があります。開発する側としては多くの演出を取り入れて、お客さんに楽しんでもらいたいという素直な考えがあるかと思いますが、ホールはゲームセンターではありません。幾ら理屈をこねようと換金できるのは事実であり、そうなると当たりやハズレもゲームセンターで体験できるそれとはまた違った意味合いを持ってきます。

 当たって数万取れる可能性があるとなれば、台に対峙する気持ちもおのずから変わってくるというもの。賑やかな演出を経てさあ大当りまであと一歩というところで当たり前のようにハズれる、これでハズレるのだから他の演出に期待できるわけもなし、大して回る台でもなし、もうヤメようと、それ以上打つ気力もなくなるわけです。

 どの機種も皆海物語のようになれとは言いませんが、物事には節度というものがあるでしょうということです。大の大人が盤面いっぱいに広がった液晶画面の機械相手にもてあそばれるというのは、それでお金が入ってくればまだいいものの、失うことの方が多いとなれば、当然見切りをつけるでしょう。それが前述した、遊技人口の大幅な減少につながっているわけで、それでいいのだというのであれば今後も似たような機種ばかりが跳梁跋扈することと思われます。メーカーもホールも、どんな機種だろうが金を捨ててくれる馬鹿な客はいると考えていたのかもしれませんが、実際のところ、客の方が遥かに賢かったと言っていいわけで、もう二度と打たんと立腹した人は多いことでしょう。

 特に評判が良かった機種の2作目、3作目あたりで演出バランスが無茶苦茶になってしまったケースは何とも言えない気持ちになります。私、個人的な話になりますが、明菜はもう二度と打つことはないでしょうし、花満開あたりももういいかなーっていう気分になりました。甘デジ版はともかく、ミドルとなるとあの演出を延々と見ながら打ち続けるのはちょっと、という気持ちになります。まあ、後者はもう二度と作られることはないので、あまり悪く言う気はありませんが。