ある【一報】が舞い込んだのは、2023年の3月1日のこと。

割としょうもない話題でも『業界激震』と無駄に煽る事案が頻発するのが遊技界であり、その風潮に都度辟易とする事を常と感じていたが、流石にその報せについては『激震』という表現が妥当だな・・・と思ったのが、当時の私の心境であった。

そんな出来事から、ちょうど1年・・・。

今、改めてその報せと功績に思いを馳せながら、個に秘めた【想い】を綴る。

・・・と、言うのが今月のテーマの趣旨であり、先日の佐々木師匠の記事のタイトルにもあります通りに・・・

西陣の思い出

がテーマとなっています。

いち時代を築いたメーカーであるが故に、悠遊道執筆陣も普段のテーマ以上に気合が入った感じで色々と書き連ねてくれるであろう事は、容易に想像できますね。

と、そんな想像とともに、テーマが決まった時点で湧き上がる予感がひとつ・・・。

『私のコラム、また異端な感じになるんだろうな。。。』と・・・。

そもそも【西陣】って?

まぁ、このセクションを設けておいてアレですが、『西陣とは何ぞや?』を私が綴るのもナンセンスと言いますか・・・。

こと悠遊道においては、確実に私よりも読者の皆様の方が詳しいと思われますのでね(苦笑)。

とはいえ、一応こう言う部分に触れておくのも記事構成上は必要ですので、触れておきます。

で、過去に悠遊道MovieChannelの動画:パチンコ名機回顧録#15『【羽根物の西陣】名機25選大当り集で振り返る西陣の歴史』なんかも公開されており、そのタイトルにあるとおりに【西陣=羽根物の代名詞的なメーカー】として認識しております。

その他詳細な歴史等々については当該動画を観ていただくのが手っ取り早いので、以下に掲載しておきます。

 

初めての西陣機種

リード文で『異端』云々と述べましたが、ココはまだ無難な内容のセクションとなっていますw

と言う事で、『自身が初めて打った西陣機種』が何であったかを思い返したのですが、『レッドライオン』でした。

ただ『レッドライオン』と言っても、羽根物の名機と呼ばれている方ではなく・・・

5号機時代にパチスロとしてリリースされた方のレッドライオンですが(苦笑)。

そして、この機種を打ったきっかけについて、『往年の羽根物名機への思い入れ云々・・・』なんて言う事は無く。

ただ単に、地元のマイホ(当時)に導入されていた上に、全設定でボーナス合算確率が軽く、完全告知機ゆえに打ちやすくもあり、ボーナス中にトップガンの曲(Danger Zone)が聴けてアツい。という、ただそれだけの理由です。

如何せん、そもそも自身がパチスロ畑育ちな上にホールデビューも4号機末期だったが故に、羽根物としての『レッドライオン』の存在をこの当時は知らなかったワケですしね。

ちなみに、今改めて調べたところ、このパチスロレッドライオンはまぁまぁレアな存在だったそうです。

そうと知っていれば、遊技中に写真や動画を撮っておけたのですが・・・(遠い目)。

まぁ、当時はまだガラケーだったと思うので、そもそもそんなに【撮る】という習慣は無かったですけどね。

 

【西陣】というメーカーに想う事

前述の通りに、【西陣=羽根物の代名詞的なメーカー】というのが一般的な印象であろう事は周知の事実

ただ、その辺の諸々を自身が知ったのは、あくまでも悠遊道MovieChannelで幾度と無く西陣機種関連動画を目にしたからであり、そう言った意味で西陣の一般的な印象を知ったのはここ最近の話だったりします。

では、その知識を得る前の私が抱いていた【西陣のイメージ】がどんな感じであったか。

端的に言えば『企画部門の人と、良い酒が酌み交わせそう。』というものです。

・・・って、あまりに抽象的過ぎて意味が判りづらいですよねw

世間一般では、やはり西陣=羽根物のイメージであったり、デジパチであっても『春夏秋冬』、『花満開』、『春一番』等の機種が頭に浮かぶのがおそらく【普通】でしょう。

ただ、私の頭の中に浮かぶ【西陣の機種】と言うと、CR機とP機が混在しますが・・・

  • ブラスレイター
  • 交響詩篇エウレカセブン
  • SAMURAI 7
  • 009-1
  • 舞-HiME
  • 豪傑寺一族
  • モンキーターン
  • 小田信奈の野望
  • Rewrite
  • ハイスクールD×D
  • 結城友奈は勇者である
  • 刀使ノ巫女

と、コンテンツものが多数な上に、そのチョイスの中にまぁまぁマニアックかつ私好みのモノも多いと言いますか。

現に、『刀使ノ巫女』なんかは過去のテーマコラム【2022年回顧】の中で綴った『最も打った機種』にも含まれていましたしね。

なので、前述した『企画部門の人と、良い酒が酌み交わせそう。』に関しては、コンテンツ的な趣味が合うかなぁ・・・と言う意味合いですw

更に言えば、P機においてはライトミドル帯の一種二種混合機が多く、そのスペックもまた自身の好みと合致するので、『ストレスフリーで打てる機種がとにかく多かった。』と言うのが私にとっての西陣機種のイメージですね。

 

あのコンテンツは?

さて、一つ前のセクションにコンテンツものの機種をずらっと並べましたが、あることに気が付きませんか?

もったいぶる意味もないので書いてしまいますが、『モモキュンソード』が入っていません

勿論、筆者が私である以上、『このコンテンツを書き忘れる』という事は無いです。

では、何故リストに含ませなかったのか?

というのも、理由は至極単純。

モモキュンに関しては、元々アニメやライトノベル等のコンテンツが存在していて遊技機化されたワケではなく・・

遊技機オリジナルコンテンツとして『CR桃キュン剣』が生まれ(2009年)、その後Webでデジタルライトノベル化(2012年~2013年)&Webラジオ配信(2012年~2015年)→TVアニメ放映(2014年)→遊技第2弾として『CRモモキュンソード~星と黄金の太刀~』リリース(2014年)という足跡を辿っているんですよね。

なので、『基となるコンテンツ(アニメ)があった』と思われている人も多いかもしれませんが、『桃から生まれた桃太郎』・・・もとい、『桃から生まれた美少女剣士』『遊技機から生まれたコンテンツ』であった。と言うワケです。

そして、西陣最後の遊技機となったのも2023年1月23日導入開始の『P桃剣閃撃 極』であり、数少ないパチスロ機種のラストも『SモモキュンソードDX(2023年1月10日導入開始)』でしたね。

そんな風に、西陣の最後は自社コンテンツとも言えるモモキュンで閉幕と相成ったワケなのですが・・・

 

皮肉にも露呈したユーザー民度

大手パチンコ・パチスロ系の某ポータルサイトの話ですが、そのサイトには機種別の掲示板が存在しています。

で、本稿を執筆するに当って、参考として前述した最後のモモキュンである『P桃剣閃撃 極(厳密にはモモキュンシリーズ)』/『SモモキュンソードDX』のそれぞれの掲示板を見てきたんですよ。

パチンコ側に関しては、ザッと見た範囲ではありますが、モモキュンに限らず往年の名機の名前やそれら機種に纏わる思い出を挙げたり、西陣というメーカーへの想いや感謝が散見されていました。

他方、スロの方に至っては目も当てられないと言うか、同じくザッと見た感じの印象とはいえ、視界に飛び込むのは罵詈雑言ばかり。。。

Sモモキュン自体がまぁまぁ厳しい台であった事は周知の事実かもしれませんが、それを加味しても「廃業してよかった」だの「このゴミを作る前に消えて欲しかった」だの「売れると思って作ってたとしたらアホ」だのは、流石に言い過ぎだろ・・・と。

そして、何なんでしょうね?パチとスロとでのこの温度差、民度差は・・・。

まぁ、あくまでも推測の域を出ない私見ではありますが・・・

  • パチンコ:プレイヤーがあまり入れ替わっていない=内規や諸々の変更に対応しながらプレイヤーも長く暦を重ねている
  • パチスロ:プレイヤーの入れ代わりが多い=オールドプレイヤーは離れ、新規プレイヤーは増える

ということであって、要はプレイヤーの人生経験・平均年齢については【パチンコ>パチスロ】なのかな・・・と

そんな差があるが故に、パチの掲示板からはメーカーへのリスペクトが感じられるような大人の書き込みが多くスロの掲示板は短絡思考で利己的な雰囲気でイキり散らすガキっぽい落書きが溢れている。と言う事なのだろうな・・・と、勝手に納得しています。真相は判りませんが(苦笑)。

でもまぁ、モモキュン閃撃に「ニュー金棒くん」を模した演出なんかも含まれているあたり、パチの方は古参のプレイヤーがまだ現役で遊技しているであろうと言う風に、メーカー側も感じているであろうという予感はしますけどね。


という感じで、羽根物全盛期の時代にリアルタイムで遊技していないながらも、私なりの目線で西陣というメーカーへの思いを色々と綴ってみました。ややモモキュン寄りな上に最後に若干脱線しましたが(苦笑)。

そして、書きながら思いましたが、いち時代を築いたメーカーであっても、時代を築いた頃と現在とでは遊技機界隈を取り巻く諸々が異なるとは言え、廃業に至ってしまう。という事実が、何とも遣る瀬無いというか・・・。

こればかりは、プレイヤー側である我々が何をしようが覆らないですし、遊技機の売り上げや稼動という部分では結果が全てのシビアな世界である事の表れにも思えますね。。。

ただ、メーカーとしては廃業となったものの、西陣さんのキャッチコピーであった

人生の1割くらいは、遊んでいい。

に関しては、非常に深い上に【プレイヤー目線としての遊技との理想の距離感】を適切に表した良き言葉だと思っていますので、遊技を嗜む者の心にいつまでも残っていて欲しいなぁ・・・と、そんな風に感じている次第です。

そんな願いを述べつつ、当方のコラムを〆させていただきます。

(K.S.Yuki)