10年前、いわゆる頭取りをしました。それも、地域エリア内全ての店舗を。パチンコ店が競合店の頭取りをするコトはあれ、これをした一般パチンカーなんて日本広しと言え、滅多に居ないのではないでしょうか。

はい、頭取りとは遊技者数をカウントすることです。基本、他店の制服を着た店員が遊技者数を数えながら帳面に記入してるアレで、今でもしてるのを見ることありますね。競合店調査をして、その情報を元に今後の経営に生かそうとする訳です。

10年前、私の地域でもかなり1パチのパチンカーが増えてきており、遊戯台の設置台数比率は1パチ<4パチであったため1パチの島の稼働率の方が明らかに高くなってきていました。10年前といえば、プロ御用達の銭形平次が終焉を迎え、牙狼金色になれ、が登場した頃です。

ということで、実際に4パチと1パチそれぞれの遊技者数はどうなっているのか、調べてみようと思い立ちました(だからといって今後の経営云々には関係ありませんが、マニアとして)。で、平日の午後、車で周ってエリア内全12店舗を調査いたしました。2015年1月のことでした。そしてこんな結果となりました。(数字は人数です)

以上により、1番確認したかったこと。4パチが321人。1パチが347人。と、10年前の時点で遂に遊技者数でも4パチ<1パチとなったことが確認できました。

また、パチとスロの比較について、パチンカーは全体の59%。スロッターは全体の41%となり、スロッターの健闘ぶりを感じました。

ちなみに、店舗については創業の古い順に店舗A(創業1955年~2018年)から書きました。1番新しい店舗Lは創業2006年~、となっています。また、H店はスロット専門店です。総じて、新しい店舗の方が客数が多い、ことも分かります。言い換えれば昭和からの老舗店は新規参入店に喰われてる図式、と言えるかと思います。 

次に、10年後(現在)の平日午後の調査結果です。

この10年間で閉店してしまった5店舗は省いてあります。で、4パチが96人。1パチが249人と、1パチが4パチの2.5倍の遊技者数という大きな差が付いてしまったことが分かりました。ちなみに、関東圏のパチ友からは4パチのパチンカーの方が多いという情報も頂いており、もしかしたら私の地域みたく田舎へ行くほど1パチのパチンカー比率が上がっているのかもしれません。 

また、スロッターは全体の40%と、比率的に10年前とあまり変わりがない、ことが分かりました。そしてこれが1番大きい変化ですが、総遊技者数は1123人から571人と、半減してしまったことが分かりました。そして、エリアの人口とそこに占めるパチンカーの割合は、10年前(2015年初頭)、エリア人口84000人、パチンカー比率1.3% 現在(2024年末)、エリア人口80000人、パチンカー比率0.7%。 こんな情報はどこにもない、有料級の資料かもね。そして同時に、「私の街のパチンコ史」(2021年10月14日悠遊道掲載)を参照いただければ、さらに深いものになるかと思います。

店舗数が10年前12店舗から、現在7店舗(A店やB店、F店の遊技者数を見れば、先は長くないと分かってしまいます)となってしまったのも仕方がないことなのかもしれません。また、投資額が少ない1パチのパチンカーばかりになったことで、経営状態も厳しくなっている、ことが想像できてしまいます。

長年通ってる床屋さんとのお話でも、昔はパチンコの話をするお客さんけっこういたけど、今はじゃじゃさんだけになった、と言われていますね。

そして、さらに10年後はどうなっているでしょうか。このペースで遊技者が減り続けるともうパチンコという文化の存亡に関わる話にて、地域全てのお店でめっちゃお世話になった私としてはとても危惧する所でございます。 

ちなみに、フォトは10年ほど前、日本で設置が最後ココだけとなった個人的名機、仕事人祭(他にもココだけ台いろいろありました)を打つためにはせ参じた中国地方の今は無き某店でございます。