依存症対策の推進基本計画が閣議決定されたのだが、本文最後で触れているように罰則規定がないため、どこまで効果があるのかは疑問が残る。

 政府は19日、競馬や競輪などの公営ギャンブルやパチンコの事業者に施設・店舗からの現金自動預払機(ATM)撤去や、情報通信技術(ICT)を活用した入場制限策の研究を求めるギャンブル依存症対策推進基本計画を閣議決定した。パチンコでは、本人の同意がなくても、家族からの申告で入店を制限する仕組みを来年春までに導入するよう事業者に促すことも決まった。ただ、いずれも事業者への要請にとどまり、罰則規定もないことから、どう実効性を高めるかが課題となる。~以上、Yahoo!ニュースより引用~ https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190419-00000032-kyodonews-pol

 ATMの撤去は以前から言われていたことだが、店内から消えても近くのコンビニに行けば事足りるケースがほとんどだろう。あまり意味のある方策とは思えないのだが、まあ店舗内にあるのはさすがに露骨で目障りだということか。

 また、家族からの申告で入店を制限する仕組みだが、本人の同意を必要とせず、家族申告による入店制限の導入等が挙げられている。今までは本人同意の下での入場制限だったのだが、より厳しい内容となっている。

 冒頭で述べたように、様々な提言がなされてもあくまでも要請で、罰則がないとなると、その有効性に疑義が生じる。ただ、政府肝入りの決定事項であるゆえ、あからさまに傍観的態度を取るような事業者はないとは思う。オリンピックを控え、パチンコ業界を含めたギャンブル全般に厳しい目が注がれているわけだが、置かれている社会的立場をきちんと理解し、依存症対策を推進すべきであろう。