他店との差別化を図るにあたって一番効果的なのはもちろん出玉になるのだろうが、その店に行かないと打てない遊技機というのも来店意欲を掻き立てられるのかもしれない。

 合田観光商事、ダイナム、ニラク、マルハン、 夢コーポレーションは7月8日、西陣、ソフィアと共同開発したPB機(プライベートブランド機)『PA春一番~花札昇舞~GO』を発表、8月初旬から各ホールに導入されることを発表した。

 この『PA春一番~花札昇舞~GO』は、遊技機メーカーの西陣、ソフィアとホール企業5社が顧客視点でお客様により⽀持される遊技機提供を目指して企画立案し、スペック設計などを共同開発した。生産台数は約1,000台で、8月初旬から各ホール企業の店舗で導入される予定となっている。

 タイプは設定機能搭載の甘デジタイプで、初当たり確率は約1/79.9~1/66.4。既にリリースされている一般販売機『PA春一番~花札昇舞GLB』の約1/99.9~1/86.0より甘く設定して大当たりを体感しやすい仕様にしている他、特図2の10ラウンド比率を約25%に設定することで連続大当たりに対する期待値を高めている。~以上、web-greenbeltより抜粋 https://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011377

 1ホールのオリジナル遊技機というのではなく、5ホール共同というところが目を引く。普段はライバル関係にある店舗だが、協力できることは協力しましょうということなのだろう。

 生活用品や食料品では珍しくないプライベートブランドだが、客側のニーズを反映させやすく、広範囲な宣伝が必要なく、複雑な流通経路を辿らないなど、様々なメリットがある。パチンコ機も各店舗の客層の細かいニーズに応えるオリジナル機種を開発することで、よりその店舗の営業に貢献することができる。

 また、一定の需要があると分かっていることで生産台数もより計画的なものになり、様々なコストダヴンも期待できよう。結果として、ホール、メーカーともに利益が得られると、まあそういうことだろうと思う。ちなみに、当サイトの猫店長氏に話を聞いたところ、今秋に設置予定の某機の甘デジが新台で約50万ということで、これではホール側が客に還元するのも限界があるだろうと思う。面替でも10~20万引きで、30万は下らないのだ。

 店舗オリジナルの遊技機がいつもいつも回収調整というのではそのホールのイメージダウンにもなるので、多少は甘く使われることも期待できる。また、本機に限って言えば設定機能が必要だったのかは疑問だ。元々のオリジナル機と差別化を図りたかったのであれば、思い切って設定ナシでいっても良かったように思う。