昨年12月中旬頃の記事だが、見落としていたのでピックアップしてみた。端的に言えば、解決しなければならない諸問題を先送りし、目先の利益だけを優先してきたツケが回ってきたということだろう。大きなところでは換金問題や依存症の問題、実際の現場に目を向ければ騒音や喫煙などの環境問題、こういった点をどれだけ真剣に、真面目に取り組んできたのか。詳細はリンク先を参照してほしいが、文中にある~社会の本質的なニーズに合わず、さらには利益確保にだけ囚われて強烈な出玉や斜幸性におぼれた~という指摘はまさに正鵠を得たものと思う。
パチンコが存在する意義などない――。
そう感じている日本人は、今極めて増加しているだろう。ギャンブル依存症問題の最たる要因として語られるパチンコは、それそのものが社会問題であるかのように扱われるようになった。政府が決定したここ数年の度重なる出玉規制によって業界は疲弊し、最大手は新たにカジノに光を見出そうと動いている。非常にわかりやすい「衰退産業」というわけだ。
世間からの風当たりが極めて厳しいパチンコ業界。政府の厳しい介入こそが凋落の大きな部分ではあるものの、そもそもそうなるに至った「火種」はなんだったのか。一部で「狂気の時代」とも呼ばれた4号機の狂乱か、ホールを「鉄火場」にした5号機時代の姿なのか……。
この疑問に関し「遊技通信」(遊技通信社)12月号に、大きな「ヒント」を示すインタビューがあった。北海道で8店舗を展開するパチンコホールチェーン「ビクトリア観光」の代表取締役社長、松谷明良氏の言葉だ。~引用ここまで。Business Journalより http://biz-journal.jp/gj/2017/12/post_5390.html
儲かればいいという短絡的思考の下、従来のファンが徐々に離れ、小子高齢化も相まって多くの若者からもそっぽを向かれる状況に陥っている。以前、ある業界人が言っていたのだが、お客さんにやさしい機械、遊べる機械を作っても店が買ってくれない、だからメーカーは作りたくても作れないんだと。現状、認定機種や経過措置でしばらく生き残る機械を中心に考えているホールがほとんどだろうし、新規則で出玉性能が落ちた機械は当面主流にはなり得ないだろう。
ただ、もう高射幸性に頼った営業は通用しない。行政も世論も、もう甘く見てはくれないのだ。本気で業界の立ち位置を考えなければいけない年になりそうである。