とにもかくにも厳しい状況ということで、業績が上向く傾向は見られない。まだパチスロの方がそれほど悲観的に考えずに済みそうではあるが、6号機頼みということでもある。

ダイコク電機は7月5日、都内水道橋の東京ドームホテルで「DK-SIS白書2018」の記者発表会を開催し、業界総粗利が3兆円の大台を割り込むなど、2017年における業態の厳しさをあらためて示した。

~中略~

今回、発表された「DK-SIS白書2018」によると、年々下落の一途を辿っている業界総粗利の推計値は、前の年の3.11兆円から2.91兆円に下落。総売上も20.1兆円から18.6兆円になるなど、いずれも大台割れとなる厳しい現状を浮き彫りにした。一方で新台販売台数が減少したことで遊技機購入費用は前の年よりも抑えられたものの、業界総粗利の落ち込み幅がそれ以上に大きく、さらには台単価の上昇が続いたことから、総粗利から遊技機購入費用を差し引いた「遊技機粗利」も減少。需給双方に厳しさが募っている状況を示した。

~中略~

一方のパチスロは、パチンコに比べて各種指標の落ち込み幅が小さく、事実上の横ばいを維持した。ただし、昨年10月以降に登場した5.9号機は、ノーマルタイプの償却達成率がわずか11%に留まっただけではなく、RTやART、A+ARTタイプなどの稼動貢献機種はいずれも0%だったとし、「平均稼動は下回ったが粗利面では貢献している総合貢献の指標でも同じ結果になった。新台が業績を下げている」と述べ、深刻な状況にあることを示した。

~以上、遊技通信webより引用~ https://www.yugitsushin.jp/category/news/kanren/

 遊技客の増加、中でも若年層を増やさないことにはどうにも先細りなのは否めないのだが、他に幾らでも娯楽がある今日、若い人たちにどれだけホールに出向いてもらえるのか、真剣に考えなければいけない。環境的にはうるさい、空気が悪い、実践的には回らない、楽しめないというのでは、よほどお金が有り余っている物好きな人くらいしか、ホールに出向こうという気にはならないだろう。

 同webのコラム【脚下照顧】では、プレーヤー人口を増やそうというスローガンが毎年のように掲げられているにもかかわらず、実際の行動に移され、解決策の効果を検証したという話を聞いたことがないと述べられている。

 また、──社会の構造が大きく変化しているなかで、遊技場という施設はどういう位置づけであるべきなのかを改めて考える必要がある。ギャンブルか否かという話ではなく、地域社会にとって遊技場はどういう場であるべきなのか、その捉え方次第では遊技場のあるべき姿はガラッと変わっていくと思う──とまとめている。https://www.yugitsushin.jp/column/

 地域社会にとって不必要であると見なされたら、当然その施設は衰退していくだけである。先月放送のNHKのドキュメント72時間では震災地の低貸玉パチンコ店を追いかけていたが、必要だから残っているいい例であろう。必要だと地域住民が感じているのなら、黙っていても客は増える。少なくとも、減ることはない。

 地域社会にとって遊技場はどういう場であるべきなのか、確かに一考しなければならないテーマである。規制を緩和し、射幸性を上げれば業績は伸びるかもしれない。しかし、やがて規制され、また元の木阿弥となる。その間、要らぬバッシングも増える。この繰り返しはそろそろやめなければいけない。