犬は人につき、猫は家につくなんて言いますね。猫は環境の変化をとりわけ嫌いますので、それぞれを言い表しているなと思います。

私は3つのお店しか知らず、コロナ禍で閉店があったため、今はマイホとサブホだけで打っています。

自粛明けのマイホでは、最古参の店員さんはいつものように遠くから手を振り、久しぶりだね!がこもったハグのポーズで迎えてくれました。でも店長はじめ、何人かの白服さんの姿が見えません。

中でも一番、親切にしてくれた白服さんがいない。俳優の永瀬正敏(ジョジョ)に似ているので、ジョジョさんと呼んでいました。誕生日に一人でパチンコ大会に挑んで負け「誕生日なのに…」とグズつく私の両肩をガシッと掴んだ人です。

どうしたんだろうと思いながらずっと来ましたが、先日ついに「白服さんで…」と尋ねました。名前を知らないのでこんな顔の……と説明すると「ああ!」と言い、「退職しました」と返ってきました。

めちゃったの!?と思わず大きな声が出ました。聞かなければよかった。異動になったと思い込めばよかった。人懐こい笑顔が浮かんできて、みるみる目元が熱くなります。

負けが込んでションボリしてると、ひょこっと顔をのぞき込む、その下がった眉毛。やっと当たったら「やりましたね!」と声をかけてくれました。雨の日は自転車に乗れないので歩いて向かうわけですが、帰りが遅くなると、危ないからと信号を渡るまで見送ってくれました。

ふと知らずに持ち玉がゾロ目になって「偶然なったの!」と言うと「おっ!」とリアクションしてくれます。このゾロ目は1パチ時代に、通りがかった店長にも一度だけ「わ!見て!」とやりましたが、醒めた目で見られました。あの時チクッと片方の口角が上がったのですが、その後も、閉店間際に取り切れなくて焦ってワタワタする私を、同じくちびるで見てたっけな。店長はどうしたのか確認していません。どうでもいい。実は「オバハン何やっとんねん」と小バカにする店員さんは他にもいます。どうでもいい。

どうでもいいつながりで、私はずっと社員を「白服さん」と呼んでいましたが、「白シャツさん」が正解なのでしょうか。

これで向井くんに続いて、ジョジョさんもいなくなってしまった。古参さんも定年が近いでしょう。変わっていくのは、何もパチンコ台だけじゃないんですね。無常。マイホで打っていても何だか寂しくて、再プレイ分だけで帰る日が続いています。他にも優しい店員さんはいます。でもジョジョさんがもし、他で働いているのなら、そのお店にも打ちに行きたい。大切にしてくれた人がいる店を大切にしたい。サブホのバンビちゃんしかり、私は結局、人についているのかも知れません。

迷子の子ねこを抱き上げた両手で

感傷的になったところで、火曜サスペンスのエンディング曲が流れてきました。月末には収支グラフを公開しているわけですが、今までに色々な崖を描いては、船越英一郎と皆様を驚かせて参りました。

長い自粛でどっかがバカになったのか、バースディを無闇に追いかけズンドコを叩き出した7月のグラフ。断崖絶壁はすべてバースディによるものです。

やっぱり猫いてるし。

一時は血まみれ2月の収支を超えるクリフハンガー。サブホでは3万玉近くあった貯玉がジワジワージワジワーと減って、あと再プレイ2回分しかないやん!まで追い詰められました。

救ってくれたのはちょっぴり盛り返した貞子遊パチです。安田プロの「地中海がこの頃メインだ」を真似したくて甘ちち2を打ち、いっちょ前に、ホントだ「ステージからキまる!」なんつってみたり。設定付き「キャッツ・アイ」の初打ちで、いきなり33ダッシュを掴んでアワアワ(ナミちゃん助けて!)したり。

8月こそ、涙に濡れた砂を掴んで立ち上がり(誰が砂かけババァや)、スカッとする右肩上がりで魅せられるか。どうやら遊パチがその命運を握っている気が、したりしなかったりラジバンダリ。