「今のスロットには興味は全くないね。遊技性じゃない。やはりテンポよく出る連チャン性。4号機は確変を味わっている感覚がある」(40代サラリーマン風)
4号機時代を体験している客には今のスロットでは物足りない。今のスロットしかしらない20代からすると4号機の瞬発力には魅了されてしまう。
「パチンコ業界がバカなのは規制される環境を自分らで作って、どんどん規制されていくこと。子供じゃあるまいし、いつまでそんなことを続けるんだ。あぼーんだよ。規制のループを断ち切れないのは本当にバカとしか思えない。次は確変が規制されると思うな」(同)
―――引用ここまで
本日のは業界ニュースよりもコラムよりの内容となっておりますので、記名にて書かせて頂きます。
パチンコ業界自らが規制されていく環境を作っている。
この言は確かに正しいと思うところはあります。
ただ、少なくともグレーどころか完全にブラックな業態である闇スロ関係者にここまで言われる筋合いは全くない。
ただ、これを裏稼業の戯言と一笑に付すのかどうか。
先日、パチンコ業界とは全く関係ないニュースを読んだ際、仕事が出来る人・出来ない人の違いの一つとして
「他責を上手に使う」
という言葉がありました。
これは、何かの問題があった際、責任の所在をどこに求めるかという話で、仕事においては一見「自責」が強い人ほど良く見られがちです。
しかし、それは自分を追い詰める事にもつながり、むしろ視野を狭くし、効率を落とす事もあります。
勿論、一方的に他者のせいにするのは論外。
では「他責」とは何かと言うと、「人を責める」事ではなく「システムを責める」事です。
トラブルが起こる時には、必ず原因があるものですが、人は必ずミスをするもの。
自分、他人、どちらも上手くいくために、根本の仕組みの改善に目を向けるというのが要旨でした。
これは、パチンコ業界にも当てはまる話でしょう。
今回の闇スロの話で言えば、4号機が裏業者に渡ってしまう流通システムそのものに大きな欠陥があります。
これからの話で言えば、認定が切れた後のバジリスク絆などの高射幸性機が、闇スロ業者の4号機に取って代わる恐れがある。
それを自分たちと無関係のものと見てはいけません。
4号機に限らず業界が生み出した機械である以上、闇業者の手に渡らない工夫をすべきだし、その責任を放棄してはならない。
以前、取材させて頂いた田中紀子氏が
「依存症のケツを拭く」
事の重要性を説いていましたが、今回の話も同じです。そういった面からの世間へのアプローチもできるはずです。
4号機の爆裂AT機の時代、確かに派手な出玉があふれていました。
今では考えられない話ですが、ボクも21時から出始めて万枚なんて事もあります。
しかし、当然ながら光があれば闇もある。
消費者金融に手を染め堕ちていく人は数知れず、あの時代、生活を壊すほどのめり込んでしまった人は、間違いなく今の比ではありませんでした。
少なくともあの時代が良かっただなんてボクは思った事はありません。
当時、ホール割なんて言葉もありませんでしたが、代表的なAT機である初代獣王の設定1のpayoutは92%と言われています。
まして、裏基板・遠隔操作当たり前な闇スロです。それが如何に危険な遊びかなど言うまでもないでしょう。
ギャンブルがしたいなら、公営競技やこれから出来るカジノに行きましょう。
これらはやろうと思えば一度に何百万と賭けられる危険なギャンブルですが、お上は絶賛推進中です。
小金をやり取りして遊技がしたいならパチンコ屋へ行きましょう。
射幸性の抑制は、正しい方向性だと思います。
そういった住み分けが着々と進む一方で、隙間を狙った闇スロが繁栄する事は業界の恥と思わなければならない。
爆裂機という負の遺産を残してしまった業界側の取組が求められています。