私が主任をしてた玩具売り場にはひな人形、五月人形以外にも、年間を通して季節商品(シーズン商品)がいろいろありました。水遊び用品、海水浴用品、花火、スポーツ用品、クリスマス用品、お正月用品、そして雪用品。

この中で1番大変だったのは海水浴用品でした。というのも、5階の売り場以外に夏の暑いさ中に1階の店外店頭にも商品展開をするからです。まず、商品入荷時。海水浴用品はビニール製品が畳んだ状態でダンボール箱にぎゅうぎゅうに入ってるため、1箱が相当に重い。これを冷房など利いていないバックルームで汗だくで運搬、ストック。

店外店頭のレジは当番制で、1/3くらいは玩具担当者が当番。でもそれ以上に長く店頭にいる必要がありました。というのもとにかくステップポンプを利用して海水浴用品(浮き輪、ビーチボール、フロート、ミニプール)に空気を入れまくる必要があったから。玩具担当者は私以外にはパートのおばちゃんが2人のみ。春、秋のサイクルフェアと夏の海水浴用品の際、計3人で2か所の売り場を担当する忙しさ半端なく、常に身体がせめてあと1つあれば、と思ってたものでした。

海から遠くない立地。浮き輪にしてもフロートにしても、店外店頭の臨時売場なら膨らませてある物が好まれたから。お客さんがそのまま車に積むスタイルですね。そしてミニプールもサンプル用に。そして値札貼り(単にラベラーで貼るとビニールの表面の油が値札に着くので、セロテープでサンドイッチ状態にしてました)。

このように特に7月は汗だくになりながら空気入れまくりました。しかしミニプールなど、サンプルしか無くなったら空気を抜いてお渡しする必要が出てきます。これ、けっこう大変。店頭当番が他所の人の場合、電話がかかってきます。「お客さんが空気抜いて欲しいと言ってるので来て」。

まあ、5階の売り場も1人だけとか、こちら昼休憩中とか関係なし。ややもすれば商品にボタボタ汗を落としそうになりながら空気抜きを。そして売り場の海水浴用品のコーナーも、とにかく空気入れまくり、ミニプール、シャチフロート、ワニフロートなどは天井が隠れるくらいに張り付けるように陳列。この脚立を使った作業も1年中。白い粉被りつつ付けた天井のヒートンは数百個はありました。

そして浮き輪は天井から吊るした棒に洗濯ばさみを引っ掛けてずらっと陳列。ビーチボールは遠目にぶどうみたいな感じにて見た目の迫力は常に意識してました。実は、今回の見出しのフォト(海水浴演出)を撮ろうと2時間半かけトイ〇らスまで行きましたが、プールがちょっとサンプルあっただけで無駄足となってしまいました。

気を取り直し売り場での販売は空気抜いて要望のケースが多く、最後はこれも、レジの包装台に置いて空気栓抜き、でっかい浮き輪など自分の身体を押し付けて空気を抜いたものでした。時に、空気の抜けが悪いのがあり四苦八苦したこともありました。

海水浴用品の販売期間は短く、8月に入れば値下げ。全商品にハンドラベラーで値下げした値札貼り。数量取って値下げ伝票発行。そして同時期に展開したのが花火。

セット花火以外にバラ花火も。ドラゴン、ねずみ花火、線香花火、筒花火、曲芸花火、癇癪玉、爆竹、など値札を貼る場所も無いような商品。これを土曜夜の市(地域行事で、6月~7月の毎週土曜日は閉店時間を21時まで延長)の時はキャスター付き(転がりが悪く、足が折れないか注意しながらの運搬)の平台に乗せて店頭に出したりしました。

雨が降らないかも気にしつつ、もし、このいわば火薬の山にタバコの吸い殻ポイされたらとんでもないことになるやろな、とよく思ってました。今なら近くに消火器配置が必須でしょうね。にしても、その花火がよく売れました。この地域のお祭り夜の市は、もう21時の閉店時間になってるのになかなかお客が帰らず、結局そこから30分くらい経ってしまうのも常でした。

余談ですが、夜の市の時マジシャンを呼んで、屋上でマジックショーを実施した際にお客さんの誘導をさせられた事がありましたが、殆どお客さん集まらず閑散としてた事がありました。その後有名になった某大物マジシャンの下積み時代の話ですね。

秋のスポーツ用品コーナーでは、ミッキー、ミニーのぬいぐるみにバットとグローブを持たせて天井から釣り、真ん中にボールを吊ったり、バドミントンを持たせたり、の演出。

クリスマス用品は年末商戦時と重なり、サンプル出しもその陳列を楽しむ余裕など皆無。まあ、ツリーのセット(60センチから150センチ)もよく売れました。電飾物は年毎に売れ行き上がる傾向も。そして冬は降雪があるという地域の特性により、雪用品のコーナー。雪ハネ、子供用スキーやソリがよく売れました。

とにかく、シーズン初の降雪の日の雪ハネ、スコップは飛ぶように。そして大雪となれば、店外店頭や立体駐車場の雪かきも男子社員は強制。社内独自の暗号言葉にて店内放送が入ります。やらんならん事山のようにあれ、午前中雪かきして店内に戻ったら、店内真っ暗でなんか目が変に。真冬なのに身体はポカポカ、でも手足の先は冷たい。これ、雪かきあるある。そしてやはり、仕事はスポーツだの感覚でした。