出入り口前の角で打っていると、外から入ってきたオッチャンが腰を曲げて何かを追いかけている。胸ポケットから小銭が落ちて転がったのかなと一瞬思ったが、ピョンピョン飛ぶもの有り。

あ、コオロギやんか!

おそらく彼は、こんな人が多い中に入ってきたら踏まれてしまうと思って、捕まえて外に逃がしてやろうと思ったのだろう。しかしコオロギはまだ小さく、素早く向こうの島の中にピョンピョコと飛んでってしまった。諦めたオッチャン。体幹がもうアレなんよ。せめてオッチャンの心を引き継ぐ体幹がソレな若者が現れてくれまいか。そうして子コオロギをそっと捕まえて「子どもは入っちゃダメだろ」つって、裏の緑に逃がしてくれますように。あたす?いや、はちょっと…。体幹もアレなんで。

しかしこんなコンクリばっかの所にもいるもんですね。どこからどうやってきたのか。車の通りも激しいのに。

そういえば10年ほど前に、管理員さんが子ねこを連れてきた事がありました。私が猫ボラをしている事は知ってたので、どうしましょうと。聞けば、大きなトラックがひっきりなしに走る幹線道路を渡ってきたと言う。嘘でしょ。信じられない、こんなヨチヨチが?

ひとまず我が家で保護し、右の手の平にのせたちっちゃなキジトラに「モーセ」と仮の名を付ける。うちは高齢猫しか保護しないという明確なルールがあるので、協力先のミルクボランティアに託した。優しいご夫妻にもらわれていったモーちゃんだったが、未だに信じられない。奇跡だと思う。新しい家族にもミラクルを起こし続けているだろう。

さらば?愛しきレールガン

8月は初っ端から大負けが続いてボロ雑巾。ビリビリおまえさぁ。いきなり8万マイナスに到達して、泣きそうになる。祝いの文字がじわっと滲んで呪いに見えてくる。

単発が7回続いて、当たりまでの深さにもう「合算したら何千回を回したのさ」という状況に追い詰められた。ああ、そういえば以前にもビリビリには酷い目に遭わされたんだった。あン時ゃ、二度と打たないって書いたっけかな。復縁を考えるも、悪いな、やっぱりお前とはやってけない。

ズンドコな目に遭わされながら、地獄少女の昔から思ってきたオカルトが浮かんでは消えていく。「派手な展開でデンジャーが絡んだのに単発だった場合は、よくない流れである」とかね。

それにしても、かわいさあまって憎さ百万倍。俺の心が癒える日は来ない、俺が言えるのはそれだけだ。ラッパーにもなれない韻を踏んで、人を呪わば穴二つ。

もうアカン、取り返されへんでこんなもん。回るからってさ~。もうイヤだね、行くもんか!今度こそさらばだ、レールガン!

……そう決めたはずが「諦めたらそこで終了ですよ」てなセリフが脳内に浮かび上がって、頭をガリガリと掻く。とりあえずお風呂に入って落ち着こう。髪を洗っている最中に「いや、やっぱり諦められん!」となり、髪も乾かさずマイホに走ってく。

そしてこんな事になったりして、憎みきれないろくでなし。腐れ縁となりつつあるレールガン。やめさしてもらうわ、これからも言い続ける事でしょう。

そしてあの日、店一番のラッキーを掴んだのが、あの体幹アレなオッチャンだったらいいな。呪ったり願ったりで忙しい8月だったのでした。そして……

ド転落!

一体、何があったのかは、まどマギ3に聞いてくれ。

 

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