「職業病などと、なにを非生産者がふざけたことを…」

と業腹に思われる方もいらっしゃると思いますが、たかが蛆虫の言うこと、寛容なお気持で聞いていただければと思います

こう朝から晩までパチンコを打つ、という尋常な人間生活とかけ離れたことをしていますと、体のそこかしこに異常があらわれてきます

デスクワークの方と同じく足腰の異常もそうですが、逃げ場のないのが視力の低下

ブルーライトは、パソコンのモニターだけではなく、パチンコの液晶からも発せられています

大変ROCKな形状をしたブルーライトカット眼鏡をかければ、それについては軽減できますが、視線で玉の動きを延々と追い続ける作業でも大変な負担をかけてしまっています

小虫を目で追うニャンコではないですが、細かい玉の動きを数十センチと離れていない至近距離で日に何万発と追い続けるのだから、悪くなるのも道理です

打ち始めた当初1.2あった視力は0.8、0.6、0.3、0.1、0.01…と十年程度で小数点一桁の最低値も軽く突破していきました

「失うものや、捧げるものに比例して、手にするものも…」

なんてことは、この不条理の世の中にはありません

弱者は、その日のパンをえるために、すべてをささげなければなりません

そして、ポチは、一切れのパンをえるために視力をささげてきたのです

いまとなっては、こぶし二つ分離せばスマホの文字すら見えません

朝起きて、時間を確認するためには、眼鏡をかけなければなりません

いつも使用している縁なし眼鏡が見つからない時のために、昔使っていた黒縁眼鏡には林家カラーのふわふわをくくり付けて、ぼんやりとでも見つけやすいようにしてあります

起床後、その林家カラーのふわふわの付いた眼鏡をかけながら、普段の眼鏡をさがしている自分を鏡のなかに見つけては、

「一体なにをしてるんだ僕は…」

と、すべてを放り出して生まれ変わりたいような気持ちにもなることもあります

ですが、世紀末覇王の靴を舐めながらブヒブヒ鳴かないと生きてゆけない世界もあるらしいことを、子供時分に教わっているので、こんな日常の不条理などたいしたことではない、と自分を慰めながら、今日も一切れのパンを得るためにポチは頑張ろうと思います

1月9日~13日 45h +39500